UnityでAndroid向けにBuild & Runを実行したのに、
「実機にアプリが転送されない」「何も起こらない」「エラーも出ない」
こんな状況で止まってしまった経験、ありませんか?
エミュレータでは普通に動くのに、実機だけがダメ。
何度Build & Runを押しても結果は同じで、
「設定が悪いの?」「Unityの不具合?」「USBが壊れてる?」と、
だんだん原因が分からなくなってしまう人はとても多いです。
私自身も、UnityでAndroid開発を始めた頃は、
この「実機に転送されない問題」に何度もハマりました。
しかもやっかいなのが、原因が1つではないという点なんですよね。
Unity側の設定、Android実機の設定、USBケーブルやポート、ADBの認識状態、
場合によってはビルド自体は成功しているのに「起動だけ失敗している」ケースもあります。
そこでこの記事では、
UnityでAndroid向けにBuild & Runが失敗する原因を、体系的に分解し、
「どこから確認すればいいのか」「どう切り分ければいいのか」を、
初心者〜中級者向けに、順番どおり分かりやすく解説していきます🙂
闇雲に設定をいじるのではなく、
上から順にチェックしていけば、必ず原因の場所にたどり着ける
そんな実践的なガイドを目指しています。
それではまず、結論からお話ししていきますね。
結論:まずはこの順番で切り分ければ解決に近づく
UnityでAndroid向けにBuild & Runができない場合、
原因はランダムに発生しているように見えて、実はある程度パターン化できます。
先に結論からお伝えすると、
次の順番で上から確認していくのが、最短ルートです。
- ① Unity / SDK / NDK など開発環境の設定
- ② Android実機側の開発者設定・USBデバッグ
- ③ USBケーブル・USBポートなど物理接続
- ④ ADBで実機が正しく認識されているか
- ⑤ Build & Run中のビルドエラー・起動エラー
多くの人は、
「とりあえずもう一回Build & Run」
「UnityやPCを再起動」
を繰り返してしまいがちですが、それだと原因が分からないまま時間だけが過ぎてしまいます。
この記事では、この5つを1つずつ切り分けながら、
「今どこで詰まっているのか」を明確にしていきます。
たとえ最終的にその場で完全解決できなかったとしても、
原因が「Unity側なのか」「実機なのか」「USBやADBなのか」が分かれば、
次に取るべき対策は一気に絞れます。

ではここから、
一番最初に確認すべきUnity側の設定から順番に見ていきましょう✨
開発環境の事前準備とUnity側設定チェック
まず最初に確認したいのが、
UnityがAndroid向けにビルド・転送できる状態になっているかです。
実機に転送されない原因が、
実はUSBや端末ではなく、Unity側の準備不足だった、というケースはとても多いです。
ここでつまずいている場合、
どれだけ実機設定やADBを確認しても先に進めないので、
必ず最初にチェックしていきましょう。
Android Build Support / SDK / NDK / JDK が正しく入っているか
UnityでAndroid向けにBuild & Runを行うには、
以下のコンポーネントがすべて揃っている必要があります。
- Android Build Support
- Android SDK & NDK Tools
- OpenJDK
これらはUnity Hubの「インストール」→「モジュールを追加」から確認できます。
一部だけ欠けていると、ビルド自体は通っても転送で失敗することがあります。
特に注意したいのが、
Unityをアップデートした後や、
Android Studioを後から入れ直した場合です。
このタイミングで、
SDKやNDKの参照先がズレてしまうことは珍しくありません。
ビルドエラーが出ている場合は、
以下の記事もあわせて確認してみてください。
External Tools のパス設定を確認する
次に、Unityエディタ上で外部ツールのパスを確認します。
メニューから
Edit → Preferences → External Tools
を開いてください。
ここで以下のパスが正しく設定されているかを見ます。
- Android SDK
- Android NDK
- OpenJDK
もしパスが空だったり、
「見覚えのない場所」を指している場合は、
Unity Hub経由で再インストールするのが一番安全です。
手動でパスを直すよりも、
環境依存トラブルを避けやすくなります。
Build Settings と Player Settings の基本チェック
最後に、見落としやすい基本設定を確認します。
- Build Settings のプラットフォームがAndroidになっているか
- Package Name が
com.会社名.アプリ名の形式になっているか - Minimum API Level が実機のAndroidバージョン以下になっていないか
特にMinimum API Levelは要注意です。
実機より高いAPIを指定していると、
インストール段階で失敗し、何も起こらないように見えることがあります。

ここまで確認して問題がなければ、
次はAndroid実機側の設定を見ていきましょう。
Android実機側の設定チェック(ここで止まる人が一番多い)
Unity側の設定に問題がなかった場合、
次に確認すべきなのがAndroid実機側の状態です。
実は、Build & Runが失敗する原因として、
一番多いのがこの実機設定だったりします。
しかもやっかいなのが、
設定が「半分だけ合っている」状態でも、
エラーが出ずに失敗するケースがあることです。
開発者モードが有効になっているか
まず大前提として、
Android端末で開発者モードが有効になっている必要があります。
設定手順は次のとおりです。
- 「設定」→「端末情報」を開く
- 「ビルド番号」を7回連続でタップ
- 「開発者向けオプション」が表示される
すでに設定済みの人も、
OSアップデート後に無効化されることがあるので、
念のためもう一度確認しておくと安心です。
USBデバッグがオンになっているか
次に、開発者向けオプション内の
USBデバッグがオンになっているかを確認します。
ここがオフのままだと、
PCからADB経由で端末を操作できないため、
Unityはアプリを転送・起動できません。
「前はできていたのに急にできなくなった」場合、
このUSBデバッグがオフに戻っているケースもよくあります。
USB接続モードが「充電のみ」になっていないか
意外と見落とされがちなのが、
USB接続モードです。
端末をPCに接続したとき、
通知エリアに表示されるUSB設定が、
「充電のみ」になっていないか確認してください。
以下のいずれかに切り替えます。
- ファイル転送(MTP)
- 画像転送(PTP)
充電はできているのに、
Build & Runだけ失敗する場合、
この設定が原因のことは本当に多いです。
「このPCを許可しますか?」を見逃していないか
USBデバッグを有効にした状態で初めてPCに接続すると、
実機側に「このコンピュータを信頼しますか?」
というダイアログが表示されます。
ここで「許可」を押していないと、
ADB上では unauthorized 状態になり、
Unityからは実機が見えなくなります。
もし一度拒否してしまった場合は、
開発者向けオプションから
「USBデバッグの許可を取り消す」を実行し、
再接続してみてください。

ここまで問題なければ、
次はUSBケーブルや物理接続を切り分けていきます。
USBケーブル・物理接続の切り分け(軽視されがちだけど超重要)
Android実機の設定まで確認して問題がない場合、
次に疑うべきはUSBケーブルや物理的な接続環境です。
「ちゃんと充電できているから大丈夫」
と思われがちですが、充電できる=データ通信できるとは限りません。
Build & Runが失敗する原因として、
USBケーブル由来というのは実はかなり多いです。
充電専用ケーブルを使っていないか
一番ありがちな原因が、
充電専用のUSBケーブルを使っているケースです。
このタイプのケーブルは、
電力供給の配線しか入っておらず、
データ転送が物理的にできません。
その結果、
- 端末は充電される
- Unity側では何もエラーが出ない
- でも実機にはアプリが転送されない
という非常に分かりづらい状態になります。
もしケーブルの仕様が分からない場合は、
最初からデータ転送対応と明記されているものを使うのが確実です。
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USBポートを変えるだけで直ることもある
ケーブルに問題がなさそうな場合でも、
USBポート側が原因になることもあります。
特に次のような環境では注意が必要です。
- USBハブ経由で接続している
- PC前面のUSBポートを使っている
- ノートPCで省電力設定が有効になっている
可能であれば、
PC背面のUSBポートに直接接続してみてください。
それだけで安定するケースも珍しくありません。
ケーブルを変えたら一度すべて抜き差しする
ケーブルやポートを変更した場合は、
一度USBを抜いて、数秒待ってから再接続するのがおすすめです。
Android側・PC側ともに、
認識状態が中途半端なまま残っていることがあり、
それが原因でBuild & Runが失敗することがあります。

ここまで確認してもまだ実機が反応しない場合、
次はADBで本当に端末が認識されているかを確認していきましょう。
ADBで実機が正しく認識されているか確認する
USBケーブルや接続環境に問題がなさそうなのに、
それでもBuild & Runが失敗する場合、
次に確認すべきなのがADB(Android Debug Bridge)です。
Unityは内部でADBを使って、
実機へのアプリ転送や起動を行っています。
つまり、ADBが端末を認識できていなければ、Unityも何もできません。
adb devices で接続状態を確認する
まずは、ADBが実機を正しく認識しているかを確認します。
コマンドプロンプト(Windows)やターミナル(Mac)を開き、
次のコマンドを実行してください。
adb devices
正常に認識されていれば、
以下のように端末が表示されます。
List of devices attached
XXXXXXXX device
この device 表示が出ていれば、
ADBと実機の接続自体は問題ありません。
unauthorized と表示される場合の対処
もし表示が unauthorized になっている場合、
PCと実機の信頼関係が確立できていません。
この場合は、以下の手順を試してください。
- 実機側の「開発者向けオプション」を開く
- 「USBデバッグの許可を取り消す」を実行
- USBケーブルを抜き差しする
- 表示された「このPCを許可しますか?」で許可を選ぶ
これで device 表示に変わることが多いです。
何も表示されない場合はADB自体が動いていない
adb devices を実行しても、
何も表示されない場合は、
ADBサーバーが正常に動作していない可能性があります。
その場合は、次のコマンドでADBを再起動します。
adb kill-server
adb start-server
その後、もう一度 adb devices を実行してみてください。
ADBが他のソフトと競合しているケース
まれにですが、
Android Studioやリモート操作系ソフトなどが、
別のADBを起動して競合していることがあります。
その場合は、
- Android Studioを一度終了する
- ADBを使用しそうなツールを停止する
これだけで認識されるようになることもあります。
モバイル向け開発で起きやすいエラー全般については、
次の記事も参考になります。

ここまででADBが問題なく認識されている場合、
次はBuild & Run中に発生するエラーを見ていきましょう。
Build & Run中によくあるエラーと意味を理解する
ADBで実機が正しく認識されているのに、
それでもBuild & Runが失敗する場合、
原因はビルド工程そのものにある可能性が高くなります。
この段階まで来ると、
「Unityは動いているけど、裏側で何かが失敗している」
という状態になっていることが多いです。
代表的なビルドエラーとその意味
Build & Run中によく見かけるエラーには、
次のようなものがあります。
- Unable to merge Android manifests
→ プラグイン同士のAndroidManifest.xmlが競合している - Unable to start ADB server
→ ADBの競合、SDK構成の問題、権限不足など - Gradle build failed
→ 依存関係、Gradleバージョン、プラグイン不整合など原因が幅広い - Too many references (DEX limit)
→ メソッド数が64Kを超えている(プラグイン入れすぎが原因になりやすい)
これらのエラーは、
「実機に転送できない」という現象としてまとめて現れるため、
原因が分かりにくくなりがちです。
特に Gradle build failed は、
Android向け開発では避けて通れないエラーなので、
原因と対処を一度しっかり整理しておくと安心です。
エラーが出ないのに実機で起動しない場合
やっかいなのが、
Unity上ではエラーが一切出ないのに、実機では何も起こらないケースです。
この場合、考えられるのは次のような状態です。
- ビルド自体は成功している
- APKの転送またはインストールで失敗している
- 起動直後にクラッシュしている
この段階では、
Build & Runにこだわり続けるよりも、
一度切り分けに入るのが効果的です。

次は、そのための最終手段とも言える方法を紹介します。
最終手段:APKを書き出して手動でインストールする
ここまで確認してもBuild & Runがうまくいかない場合、
一度自動転送を諦めて切り分けるのが有効です。
そのための方法が、
APKを手動でインストールするやり方です。
これは「逃げ」ではなく、
原因を特定するための実務的な手段なので、
開発現場でも普通に使われています。
手動インストールの手順
- Unityの「Build Settings」を開く
- 「Build & Run」ではなく「Build」を選択
- .apk ファイルをPCに書き出す
- APKをUSB・クラウド・メールなどで実機に転送
- 実機側でAPKをタップしてインストール
このとき、
実機側で「提供元不明のアプリを許可」する必要があります。
この方法で分かること
手動インストールを試すことで、
次のような切り分けができます。
- APKが正常にインストールできる
→ ビルドは問題なく、転送 or 起動に問題がある - APKのインストール自体が失敗する
→ ビルド設定やSDK環境に問題がある
特に、
Build & Runだけが失敗する場合、
この方法で一気に状況が整理できることが多いです。

切り分けができたら、
次は初心者がよく勘違いしやすいポイントを確認しておきましょう。
よくある誤解・初心者が勘違いしやすいポイント
UnityでAndroid向けにBuild & Runがうまくいかないと、
つい思い込みで遠回りしてしまうことがあります。
ここでは、私がこれまでよく見てきた
初心者〜中級者がハマりやすい勘違いを整理しておきます。
エラーが出ていない=成功している、と思ってしまう
Unity上でエラーが表示されていないと、
「ビルドは成功しているはず」と考えてしまいがちです。
ですが実際には、
- ビルドは成功している
- 転送で失敗している
- 起動直後にクラッシュしている
といったケースでも、
Unity側に分かりやすいエラーが出ないことがあります。
そのため、
「エラーが出ない=問題なし」ではない
という意識を持っておくことが大切です。
Unityの不具合だと決めつけてしまう
Build & Runが何度も失敗すると、
「Unityのバグでは?」と思いたくなりますよね。
もちろんUnity側の不具合が原因のこともありますが、
実際には、
- USBケーブルが充電専用だった
- USBデバッグがオフに戻っていた
- ADBが競合していた
といった環境要因が原因だった、という方が圧倒的に多いです。
だからこそ、
この記事で紹介したように
順番に切り分けるのが重要なんですね。
とりあえず再起動を繰り返してしまう
PC再起動、Unity再起動、端末再起動…。
確かに直ることもありますが、
原因を特定しないまま再起動を繰り返すと、
同じトラブルに何度もハマってしまいます。

一度でも、
「どこが原因だったのか」を理解しておくと、
次に同じ状況になっても落ち着いて対処できるようになります🙂
まとめ
UnityでAndroid向けにBuild & Runを実行したのに、
実機にアプリが転送・起動されない問題は、
決して珍しいトラブルではありません。
そしてこの問題の一番の難しさは、
原因が1つではなく、複数の要因が絡み合っている点です。
この記事では、Build & Runが失敗する原因を次の5つに分けて解説してきました。
- Unity / SDK / NDK など開発環境の設定
- Android実機側の開発者設定・USBデバッグ
- USBケーブル・USBポートなど物理接続
- ADBによる実機の認識状態
- Build & Run中のビルドエラー・起動エラー
大切なのは、
闇雲に試すのではなく、上から順に切り分けることです。
そうすれば、たとえその場で完全に解決できなかったとしても、
「どこが原因なのか」は必ず見えてきます。
一度この流れを経験しておくと、
次に同じトラブルが起きたときも、
落ち着いて対処できるようになりますよ🙂
参考文献・参考リンク
- Android デバイスでのデバッグ(Unity公式マニュアル)
- Android のトラブルシューティング(Unity公式ドキュメント)
- No Android device found in Unity(Stack Overflow)
- Android Debug Bridge(ADB)とは(Wikipedia)
- UnityでAndroid実機が認識されないときの対処メモ
- UnityでAndroid実機に転送しようとしたらエラーが出てビルドできない時の対処法
- UnityでAndroid実機が認識されない(teratail)
- Unity can’t find compatible Android device(Super User)
よくある質問(FAQ)
- Qエミュレータでは動くのに、実機だと動かないのはなぜですか?
- A
エミュレータはPC上で完結するため、
USB・ADB・実機固有の設定に依存しません。そのため、
- USBデバッグがオフ
- USBケーブルが充電専用
- ADBが実機を認識していない
といった問題があると、
実機だけが失敗する状態になります。
- Q昨日までできていたBuild & Runが急に失敗することはありますか?
- A
あります。かなりよくあります。
主な原因としては、
- Android OSアップデート
- USBデバッグ設定のリセット
- UnityやAndroid Studioのアップデート
- USBポート・ケーブルの変更
などが考えられます。
「何も変えていないつもり」でも、
環境側が変わっているケースは多いです。
- Q毎回USBを抜き差ししないと認識されないのは異常ですか?
- A
完全に異常というわけではありません。
USBやADBの認識は、
環境やタイミングによって不安定になることがあります。ただし頻発する場合は、
- USBケーブルの品質
- USBハブ経由の接続
- ADBの競合
あたりを一度見直してみるのがおすすめです。










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