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最適化・パフォーマンス

【実践】UnityのAddressablesでロード時間を劇的短縮!ゲーム開発の最適化テクニック

最適化・パフォーマンス
  1. はじめに
  2. 結論:Addressablesは「使えば速くなる」仕組みではない
  3. Unity Addressablesの基本的な仕組み
    1. Addressablesは「アドレス指定でアセットを扱う仕組み」
    2. すべてが非同期(Async)で動く理由
    3. 参照カウンタ方式のメモリ管理が本質
    4. 依存関係を自動で解決してくれる
  4. Resources / AssetBundle / Addressables の違い
    1. Resourcesフォルダが抱える根本的な問題
    2. AssetBundleは強力だが、管理が難しい
    3. Addressablesは「現実的な落としどころ」
  5. どんなケースでAddressablesを導入すべきか
    1. 導入を強くおすすめするケース
    2. 無理に導入しなくてもいいケース
    3. 「最初から全部Addressables」にしなくていい
  6. 初心者がやりがちな失敗と注意点
    1. LoadしたのにReleaseしていない(メモリリーク)
    2. InstantiateAsyncしたオブジェクトをDestroyしている
    3. 文字列アドレスに依存しすぎている
    4. 依存関係の重複に気づいていない
  7. 実際の開発で「効いた」最適化ポイント
    1. 圧縮形式の選択でロード体感は大きく変わる
    2. バンドルの分け方は「誰が・いつ使うか」で考える
    3. CRCチェック・カタログサイズは起動時間に直結する
    4. ツールで「見える化」しないと最適化は始まらない
  8. ロード体感を改善するUI・演出の考え方
    1. ロード時間は「隠す」より「見せる」ほうが安心感がある
    2. ロード画面を作るだけで体験はかなり改善する
  9. Addressables × UI演出で「待ち時間」を演出に変える
    1. ロード中にUIを動かすだけで印象は変わる
    2. UIパーティクルは「軽くて効果が高い」
  10. よくある誤解・注意点まとめ
    1. Addressablesを使えば自動的に速くなる
    2. Resourcesを全部置き換えればOK
    3. 非同期なら必ず軽い
    4. デバッグや検証を後回しにしてしまう
  11. まとめ
  12. 参考文献・参考リンク
  13. よくある質問(FAQ)
    1. 関連記事:

はじめに

Unityでゲームを作っていると、
「シーン切り替えのたびに一瞬固まる」
「起動時のロードが長くて不安になる」
「スマホでメモリ不足による強制終了が起きる」
こんな経験、一度はあるのではないでしょうか。

調べてみると、よく目にするのが「Addressablesを使えば解決する」という言葉。
実際に導入してみたものの、

  • 正直、何がどう変わったのか分からない
  • 思ったよりロードが速くならない
  • 設定が多くて不安になった

という状態で止まってしまう方も少なくありません。

私自身も最初は「とりあえずResourcesの代わりに使うもの」くらいの理解でAddressablesを触り、 むしろロードが遅くなったという失敗を経験しました。

そこで気づいたのが、Addressablesは「使えば勝手に速くなる仕組み」ではないということです。
本質は、ロードとメモリ管理を自分でコントロールできるようにするための設計ツールなんですね。

この記事では、

  • Unity Addressablesの基本的な仕組み
  • Resources / AssetBundleとの本質的な違い
  • どんなケースで導入すべきか
  • 初心者がやりがちな失敗と注意点
  • 実際のゲーム開発で「これは効いた」と感じた最適化ポイント

を順番に解説していきます。

単なる「使い方まとめ」ではなく、
なぜロードが速くなるのか/どう設計すべきかまで踏み込んで説明するのがこの記事の軸です。

「Addressablesをちゃんと理解して、パフォーマンス問題と向き合いたい」
そんな方のモヤモヤが、少しでもスッキリする内容になれば嬉しいです 🙂




結論:Addressablesは「使えば速くなる」仕組みではない

まず最初に、いちばん大事な結論からお伝えします。

Unity Addressablesは、導入しただけでロード時間が短くなる魔法の機能ではありません。
本質は、ロードとメモリ管理を「自分で制御できるようにする仕組み」です。

つまり、正しく設計すれば

  • シーン切り替え時のカクつきを減らせる
  • 初回起動時のロードを軽くできる
  • 不要なアセットをメモリから解放できる

といった大きなメリットがありますが、
逆に言うと、設計を間違えるとResourcesを使っていた頃より遅くなることも普通に起こります。

「Addressablesにしたのに速くならない」「むしろ重くなった」という声の多くは、
Addressables自体が悪いのではなく、設計と使い方の問題であるケースがほとんどです。

特にありがちなのが、

  • Resourcesの代わりとして、そのまま置き換えてしまう
  • ロードはするが、解放(Release)を意識していない
  • どのアセットが、いつ、どれくらい使われるかを考えていない

という状態です。

Addressablesの強みは、
「必要なものを、必要なタイミングでロードし、不要になったら確実にメモリから外せる」点にあります。

この記事では、この強みを最大限に活かすために、

  • Addressablesが内部で何をしているのか
  • Resources / AssetBundleと何が決定的に違うのか
  • どんな設計をすると“速くなり”、どんな設計が“地雷”なのか

を、できるだけ噛み砕いて解説していきます。

ここを理解できると、Addressablesは
「よく分からない重たい仕組み」から「パフォーマンス改善の強力な武器」に変わります。




Unity Addressablesの基本的な仕組み

まずは、Addressablesが内部で何をしている仕組みなのかを整理しておきましょう。
ここを理解しているかどうかで、後半の「最適化ポイント」の納得度がかなり変わります。

Addressablesは「アドレス指定でアセットを扱う仕組み」

Addressablesの最大の特徴は、アセットをパスや直接参照ではなく「アドレス(文字列)」で扱う点です。

この仕組みによって、

  • アセットがローカルにあるか
  • リモート(サーバー)にあるか

コード側で意識する必要がなくなります。

開発者は単に

  • 「このアドレスのアセットをロードする」

と指示するだけで、Addressablesが裏側で最適な方法を選んでくれます。

すべてが非同期(Async)で動く理由

Addressablesのロード処理は、基本的にすべて非同期です。

これは単に「便利だから」ではなく、
メインスレッドを止めないためという明確な目的があります。

Unityでは、シーンロードやアセットロードが同期処理になると、

  • 画面が固まる
  • 入力を受け付けなくなる
  • フレームが一瞬止まる

といった「体感的に重い状態」が発生します。

非同期ロードにすることで、

  • ロード中もUIを動かせる
  • アニメーションを再生できる
  • プログレス表示ができる

ようになり、実際のロード時間以上に「速く感じる」体験を作れます。

非同期処理そのものの考え方については、以下の記事も参考になります。

参照カウンタ方式のメモリ管理が本質

Addressablesが最適化に強い最大の理由は、
参照カウンタ方式でメモリを管理している点にあります。

簡単に言うと、

  • アセットをロードすると参照カウントが増える
  • Releaseすると参照カウントが減る
  • 参照が0になると、メモリから解放できる

という仕組みです。

Resourcesの場合は、

  • いつロードされたか分かりにくい
  • どこで参照されているか追いづらい
  • 個別に解放しづらい

という問題がありました。

Addressablesでは、
「ロードした責任は、必ず解放まで持つ」というルールが明確になります。

この考え方が、後半で解説する

  • メモリリークの防止
  • スマホでの安定動作
  • シーン遷移時の軽量化

に直結してきます。

依存関係を自動で解決してくれる

もうひとつ重要なのが、依存関係の自動解決です。

Prefabをロードするとき、

  • マテリアル
  • テクスチャ
  • シェーダー

など、必要なアセットもまとめて判断してロードしてくれます。

AssetBundleを直接扱っていた頃は、この依存関係管理がとても大変でしたが、
Addressablesではほぼ意識せずに安全な構成を組めるのが大きなメリットです。

次の章では、こうした仕組みを踏まえたうえで、
Resources / AssetBundle / Addressablesの違いをもう一段深く見ていきます。




Resources / AssetBundle / Addressables の違い

Addressablesを正しく理解するためには、
これまでUnityで使われてきたResourcesAssetBundleと 何がどう違うのかを知っておくことがとても重要です。

ここを曖昧なままにすると、

  • 「結局、何が良くなったの?」
  • 「Resourcesの代わりに置き換えただけ」

という状態に陥りやすくなります。

Resourcesフォルダが抱える根本的な問題

Resourcesは初心者にとって分かりやすく、
少量のアセットを扱ううちはとても便利です。

ただし、プロジェクトが大きくなるにつれて、
次のような問題が表面化してきます。

  • Resourcesフォルダ内のアセットは起動時にインデックス化される
  • 使っていないアセットもビルドサイズに含まれる
  • SerializeFieldなどの直接参照で、意図せずメモリに載る

特に厄介なのが、
「どのアセットが、いつ、なぜロードされたのか分からない」状態になりやすい点です。

結果として、

  • メモリ使用量が把握できない
  • 不要なアセットが残り続ける
  • スマホで突然落ちる

といったトラブルにつながります。

AssetBundleは強力だが、管理が難しい

AssetBundleは、

  • 必要なアセットだけをロードできる
  • メモリ管理を明示的に行える

という点で、Resourcesの問題を根本から解決できる仕組みです。

ただし、その代償として

  • ビルドパイプラインの構築
  • 依存関係の管理
  • ロード・アンロードの実装

すべて自前で行う必要があります。

少人数や個人開発では、
この管理コストがそのまま開発速度の低下につながりがちです。

Addressablesは「現実的な落としどころ」

Addressablesは、AssetBundleを内部で利用しつつ、

  • ビルド
  • 依存関係解決
  • メモリ管理

といった複雑な部分を、
ツール側で肩代わりしてくれる仕組みです。

その結果、

  • 必要なタイミングでロードできる
  • 不要になったら解放できる
  • 構成ミスをツールで検知できる

という、パフォーマンスと開発効率のバランスが取れた状態を作れます。

「Resourcesは楽だけど不安」
「AssetBundleは強そうだけど重い」
という悩みを持つ開発者にとって、
Addressablesは最も現実的な選択肢と言える理由がここにあります。

次の章では、
どんなプロジェクトでAddressablesを導入すべきかを、 具体的なケースに分けて整理していきます。




どんなケースでAddressablesを導入すべきか

ここまで読んで、

  • Addressablesは良さそうだけど、うちのプロジェクトに本当に必要?
  • まだ小規模だし、今は使わなくてもいいのでは?

と感じている方もいると思います。

Addressablesは万能ではありません。
「使うべきタイミング」と「無理に使わなくていいタイミング」があります。

導入を強くおすすめするケース

次のような状況にひとつでも当てはまるなら、
Addressablesの導入を本気で検討する価値があります。

  • シーン数が多く、切り替え時のロードが気になってきた
  • キャラクター・UI・演出用アセットが増えてきた
  • スマホ向けでメモリ制限が厳しい
  • 初回ダウンロードサイズをできるだけ抑えたい
  • アップデートや追加コンテンツを想定している

特にモバイル向けでは、

  • メモリに載せられる量が限られている
  • 不要なアセットを残しておく余裕がない

という事情があるため、
「必要なときにだけロードして、不要になったら確実に解放する」 Addressablesの考え方が非常に相性が良いです。

無理に導入しなくてもいいケース

一方で、次のようなプロジェクトでは、
無理にAddressablesを使う必要はありません。

  • アセット数が少なく、ほぼ全て常時使用する
  • シーンが1〜2個程度で完結している
  • まだ試作・プロトタイプ段階

この段階でAddressablesを入れると、

  • 設定項目が増える
  • 非同期処理の理解が必要になる
  • デバッグが難しく感じる

といった学習コストの方が上回ることもあります。

「最初から全部Addressables」にしなくていい

よくある誤解のひとつが、

「Addressablesを使うなら、Resourcesを全部置き換えないといけない」

という考え方です。

実際には、

  • ロードが重いシーン用アセットだけ
  • メモリを圧迫している大型Prefabだけ
  • 頻繁に切り替わるUIや演出素材だけ

といった“問題が出ている部分から段階的に導入する”方が安全です。

この進め方をすると、

  • Addressablesの効果を実感しやすい
  • トラブルが起きても切り分けやすい
  • チームや自分の理解も深まる

というメリットがあります。

次の章では、
初心者が特にやりがちな失敗と、その回避方法を具体的に見ていきましょう。




初心者がやりがちな失敗と注意点

Addressablesは正しく使えばとても強力ですが、
少しの理解不足で一気に地雷になるのも事実です。

ここでは、実際によく見かける(そして私自身も踏んだ)
典型的な失敗パターンを整理します。

LoadしたのにReleaseしていない(メモリリーク)

もっとも多い失敗がこれです。

Addressablesで

  • LoadAssetAsync
  • LoadSceneAsync
  • InstantiateAsync

を使った場合、必ず対応するRelease処理が必要になります。

Releaseし忘れると、

  • 参照カウンタが減らない
  • アセットがメモリに残り続ける
  • シーンを切り替えても軽くならない

という状態になり、特にスマホでは致命的です。

「ロードした責任は、必ず解放まで持つ」
この意識がAddressablesではとても重要になります。

InstantiateAsyncしたオブジェクトをDestroyしている

Addressables.InstantiateAsyncで生成したオブジェクトを、
通常の

  • Destroy(gameObject)

だけで消してしまうのも、よくある落とし穴です。

この場合、

  • 見た目は消えている
  • でも参照カウンタは減っていない

という非常に気づきにくいメモリリークが発生します。

Addressablesで生成したものは、

  • Addressables.ReleaseInstance

を使って解放する必要があります。

生成と破棄が多いオブジェクトについては、
そもそもInstantiateを減らす設計も重要です。

文字列アドレスに依存しすぎている

Addressablesはアドレス(文字列)で指定できますが、

  • タイプミスに弱い
  • リファクタで壊れやすい
  • 参照関係が追いづらい

というデメリットがあります。

初心者の方には、
AssetReferenceを使った型安全な指定がおすすめです。

Inspector上でアセットを指定できるため、

  • 参照ミスを減らせる
  • 意図しない依存を把握しやすい

というメリットがあります。

依存関係の重複に気づいていない

Addressablesでは、
共有アセットの扱いを間違えると

  • 同じテクスチャが複数バンドルに含まれる
  • ビルドサイズが増える
  • メモリ使用量も増える

という事態が起こります。

この問題は、見た目では分かりません。

必ず

  • Addressables Analyze

を使って、

  • 重複しているアセット
  • 意図しない依存関係

ツールで可視化することが重要です。

次の章では、
実際のゲーム開発で「これは本当に効いた」最適化ポイントを、 もう一段具体的に解説していきます。




実際の開発で「効いた」最適化ポイント

ここからは、Addressablesを実際のゲーム開発で使ってみて「これは効果があった」 と感じたポイントを紹介します。

単に「設定項目の説明」を並べるのではなく、
なぜそれがロード時間やメモリに効くのかという視点で見ていきましょう。

圧縮形式の選択でロード体感は大きく変わる

Addressablesでは、アセットバンドルの圧縮形式を選択できます。

  • LZ4:展開が高速(ローカル向け)
  • LZMA:サイズが小さい(リモート配信向け)

ローカルに含めるアセットをLZMAのままにしていると、

  • ロード時に一気に展開が走る
  • 初回ロードで大きなスパイクが発生する

という状態になりがちです。

「通信量を減らしたいのか」「ロードを速くしたいのか」
目的に応じて圧縮形式を分けるだけで、体感はかなり変わります。

バンドルの分け方は「誰が・いつ使うか」で考える

Pack Together / Pack Separately の選択は、

  • アセットの種類
  • 使用タイミング
  • 同時に使われるかどうか

で判断するのが基本です。

例えば、

  • 必ずセットで使うUI一式 → Pack Together
  • キャラごとに切り替わるPrefab → Pack Separately

といったように、

「1つだけ使いたいのに、全部ロードされる」
「毎回全部読み直している」

という状況を避ける設計が重要になります。

CRCチェック・カタログサイズは起動時間に直結する

ローカルアセットのみで運用する場合、
CRCチェックが不要になるケースもあります。

CRCが有効なままだと、

  • 初回ロード時に全体チェックが走る
  • ファイルサイズが大きいほど時間がかかる

という挙動になります。

「常に最新を保証する必要があるか?」
「ローカル限定運用か?」

といった条件を整理したうえで、
不要なら無効化を検討するのも一つの最適化です。

ツールで「見える化」しないと最適化は始まらない

Addressablesの最適化で一番重要なのは、
感覚ではなく、数値と状態で判断することです。

特に、

  • 本当にReleaseできているか
  • どのシーンでメモリが増えているか
  • 切り替え後に減っているか

は、コードを眺めているだけでは分かりません。

ここで非常に役立つのが、シーン単位でメモリ状況を確認できるツールです。

Scene Memory Profiler
✅アセットストアでチェックする

この手のツールを使うことで、

  • 「解放したつもり」が本当に解放できているか
  • どのシーン遷移でメモリが増えっぱなしになるか

客観的に確認できます。

最適化は「速くなった気がする」ではなく、
「ちゃんと減っている・止まっていない」を確認してこそ意味があります。

次の章では、
ロードそのものを速くするだけでなく、
「ロードの待ち時間をどう感じさせないか」という視点で見ていきます。




ロード体感を改善するUI・演出の考え方

Addressablesでロード時間そのものを短縮できたとしても、
「待たされている」と感じさせてしまうと体験はあまり良くなりません。

ここで重要になるのが、
ロード時間を減らすことロード体感を改善することは別物だという視点です。

ロード時間は「隠す」より「見せる」ほうが安心感がある

よくある失敗が、

  • 真っ暗な画面で何秒も待たせる
  • いつ終わるか分からないロード

という状態です。

実際のロード時間が短くても、

  • 進捗が見えない
  • 画面が止まっているように見える

だけで、プレイヤーは「重い」「不安」と感じてしまいます。

Addressablesの非同期ロードは、

  • 進捗率を取得できる
  • ロード中もUIを動かせる

という強みがあります。

これを活かして、

  • プログレスバーを表示する
  • フェードや簡単な演出を入れる

だけでも、体感は大きく変わります。

ロード画面を作るだけで体験はかなり改善する

「ロード画面を自作するのは大変そう…」
そう感じる方も多いと思います。

実際、UI設計や進捗管理まで含めると、

  • 意外と実装コストが高い
  • 後回しにされがち

というのが本音ではないでしょうか。

ここで役立つのが、ロード画面専用に作られたUIアセットです。

Loading Screen Studio
✅アセットストアでチェックする

Addressablesの非同期ロードと組み合わせることで、

  • 進捗が分かるロード画面
  • シーン切り替え時の不安を軽減

といった「待ち時間の質」を一気に引き上げることができます。

ロード画面の基本的な作り方については、
以下の記事も参考になります。

次の章では、さらに一歩進んで、
ロード中でも画面を「止まって見せない」ためのUI演出について解説します。




Addressables × UI演出で「待ち時間」を演出に変える

ロード体感をさらに良くするために意識したいのが、
「ロード中でも画面が生きているように見せる」という考え方です。

人は、

  • 完全に止まった画面
  • 変化のないUI

を見ると、実際の秒数以上に長く感じてしまいます。

逆に言えば、
ほんの少し動きがあるだけで「待っている感」は大きく減ります。

ロード中にUIを動かすだけで印象は変わる

Addressablesの非同期ロード中は、

  • アニメーション
  • UI演出
  • エフェクト

を問題なく動かせます。

例えば、

  • ロゴがゆっくり動く
  • 背景がフェードイン・アウトする
  • 小さなパーティクルが流れる

といった軽い演出があるだけで、

「まだかな…」から「読み込み中だな」

という印象に変わります。

UIパーティクルは「軽くて効果が高い」

ここで便利なのが、UI向けに最適化されたパーティクル表現です。

通常のParticle SystemをUIに使うと、

  • 設定が面倒
  • Canvasとの相性問題
  • 意外と重い

といった悩みが出がちですが、
UI専用の仕組みを使うと、これらをまとめて回避できます。

UI Particles
✅アセットストアでチェックする

ロード画面やシーン切り替え中に、

  • 軽量なエフェクト
  • さりげない動き

を加えるだけで、
「何もしていない待ち時間」を「演出の時間」に変えることができます。

特にスマホ向けでは、

  • 重い3D演出は避けたい
  • それでもチープには見せたくない

というケースが多いため、UI演出は非常に相性が良いです。

次の章では、
Addressablesについてよくある誤解をまとめて整理します。




よくある誤解・注意点まとめ

Addressablesは便利で強力な仕組みですが、
誤解したまま使うと「思ったより微妙」「逆に複雑になった」と感じやすいのも事実です。

ここでは、特によく見かける誤解を整理しておきます。

Addressablesを使えば自動的に速くなる

これはもっとも多い誤解です。

Addressablesは、

  • ロード方法を選べるようにする
  • メモリ管理を明示的にできるようにする

ための仕組みであって、
何も考えずに速くしてくれる機能ではありません。

ロードタイミングや解放設計を誤れば、

  • ロード回数が増える
  • 毎回重い処理が走る

といった逆効果も起こります。

Resourcesを全部置き換えればOK

ResourcesをすべてAddressablesに移行すれば安心、
という考え方も危険です。

常に使われるアセットや、

  • 起動直後から必要なUI
  • 毎フレーム参照される小さなデータ

までAddressablesにすると、

  • ロード処理が増える
  • 設計が複雑になる

というデメリットが出ることもあります。

「常駐させるもの」と「必要なときだけ使うもの」
この線引きを意識することが大切です。

非同期なら必ず軽い

非同期処理は「止まらない」だけで、
処理が軽くなるわけではありません。

一度に大量のアセットを非同期ロードすれば、

  • CPU負荷が集中する
  • フレーム落ちが発生する

といったことも起こります。

非同期ロードでも、

  • ロード順序を制御する
  • 段階的に読み込む

といった設計の工夫が必要です。

デバッグや検証を後回しにしてしまう

Addressablesの問題は、

  • その場では気づきにくい
  • 後から一気に表面化する

という特徴があります。

だからこそ、

  • Analyzeを定期的に回す
  • メモリ状況を確認する

といった検証前提の運用がとても重要です。




まとめ

Unity Addressablesは、
導入するだけでロード時間が短くなる魔法の機能ではありません。

本質は、

  • 必要なアセットを
  • 必要なタイミングでロードし
  • 不要になったら確実に解放する

という、ロードとメモリ管理を自分で設計できるようにする仕組みです。

この記事では、

  • Addressablesの基本的な仕組み
  • Resources / AssetBundleとの違い
  • 導入すべきケースと、無理に使わなくていいケース
  • 初心者がやりがちな失敗と注意点
  • 実際の開発で効果を感じた最適化ポイント

を順番に解説してきました。

もし今、

  • シーン切り替えが重い
  • 起動時のロードが気になる
  • スマホでメモリ落ちする

といった悩みを抱えているなら、
Addressablesは正しく使えば非常に頼れる選択肢になります。

いきなり全体を置き換える必要はありません。
まずは「重いと感じている部分」だけから導入して、

  • ロードがどう変わったか
  • メモリがどう動いているか

を確認してみてください。

設計を意識して使えるようになると、
Addressablesは

「よく分からない最適化機能」から
「パフォーマンス問題と正面から向き合える武器」

に変わります。

この記事が、
あなたのゲーム開発でAddressablesを正しく使いこなすための、
ひとつの判断材料になれば嬉しいです。


参考文献・参考リンク


よくある質問(FAQ)

Q
小規模なゲームでもAddressablesは使うべきですか?
A

必ずしも必要ではありません。

シーン数が少なく、

  • ほぼすべてのアセットを常時使う
  • メモリやロード時間が問題になっていない

という場合は、無理にAddressablesを導入すると
管理コストの方が大きくなることもあります。

ただし、

  • あとから規模が大きくなりそう
  • スマホ向けでメモリ制限が厳しい

といった場合は、
重い部分だけ先にAddressables化するのがおすすめです。

Q
Resourcesからは一気に全部移行したほうがいいですか?
A

いいえ。一気に移行する必要はありません。

むしろ、

  • どこでロードされているか分からなくなる
  • トラブル時の切り分けが難しくなる

といったリスクがあります。

まずは、

  • シーン切り替え時に重いアセット
  • メモリを圧迫している大型Prefab

など、問題が出ている箇所だけをAddressablesに置き換え、
挙動を確認しながら徐々に広げていくのが安全です。

Q
Addressablesにしたのにロードが遅くなりました。何を確認すべきですか?
A

このケースはとても多いです。

まずチェックしたいポイントは以下です。

  • 毎回不要なアセットまでロードしていないか
  • Releaseし忘れてメモリが溜まっていないか
  • ローカルアセットがLZMA圧縮のままになっていないか
  • 同じアセットを何度もロードしていないか

また、

  • Analyzeで依存関係の重複を確認する
  • シーン切り替え前後のメモリを比較する

といった可視化による確認が非常に重要です。

「速くなった気がしない」場合こそ、
感覚ではなく状態を見て判断するようにしましょう。

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