はじめに
Unityでゲームを作っていると、
「シーン切り替えのたびに一瞬固まる」
「起動時のロードが長くて不安になる」
「スマホでメモリ不足による強制終了が起きる」
こんな経験、一度はあるのではないでしょうか。
調べてみると、よく目にするのが「Addressablesを使えば解決する」という言葉。
実際に導入してみたものの、
- 正直、何がどう変わったのか分からない
- 思ったよりロードが速くならない
- 設定が多くて不安になった
という状態で止まってしまう方も少なくありません。
私自身も最初は「とりあえずResourcesの代わりに使うもの」くらいの理解でAddressablesを触り、 むしろロードが遅くなったという失敗を経験しました。
そこで気づいたのが、Addressablesは「使えば勝手に速くなる仕組み」ではないということです。
本質は、ロードとメモリ管理を自分でコントロールできるようにするための設計ツールなんですね。
この記事では、
- Unity Addressablesの基本的な仕組み
- Resources / AssetBundleとの本質的な違い
- どんなケースで導入すべきか
- 初心者がやりがちな失敗と注意点
- 実際のゲーム開発で「これは効いた」と感じた最適化ポイント
を順番に解説していきます。
単なる「使い方まとめ」ではなく、
なぜロードが速くなるのか/どう設計すべきかまで踏み込んで説明するのがこの記事の軸です。
「Addressablesをちゃんと理解して、パフォーマンス問題と向き合いたい」
そんな方のモヤモヤが、少しでもスッキリする内容になれば嬉しいです 🙂
結論:Addressablesは「使えば速くなる」仕組みではない
まず最初に、いちばん大事な結論からお伝えします。
Unity Addressablesは、導入しただけでロード時間が短くなる魔法の機能ではありません。
本質は、ロードとメモリ管理を「自分で制御できるようにする仕組み」です。
つまり、正しく設計すれば
- シーン切り替え時のカクつきを減らせる
- 初回起動時のロードを軽くできる
- 不要なアセットをメモリから解放できる
といった大きなメリットがありますが、
逆に言うと、設計を間違えるとResourcesを使っていた頃より遅くなることも普通に起こります。
「Addressablesにしたのに速くならない」「むしろ重くなった」という声の多くは、
Addressables自体が悪いのではなく、設計と使い方の問題であるケースがほとんどです。
特にありがちなのが、
- Resourcesの代わりとして、そのまま置き換えてしまう
- ロードはするが、解放(Release)を意識していない
- どのアセットが、いつ、どれくらい使われるかを考えていない
という状態です。
Addressablesの強みは、
「必要なものを、必要なタイミングでロードし、不要になったら確実にメモリから外せる」点にあります。
この記事では、この強みを最大限に活かすために、
- Addressablesが内部で何をしているのか
- Resources / AssetBundleと何が決定的に違うのか
- どんな設計をすると“速くなり”、どんな設計が“地雷”なのか
を、できるだけ噛み砕いて解説していきます。

ここを理解できると、Addressablesは
「よく分からない重たい仕組み」から「パフォーマンス改善の強力な武器」に変わります。
Unity Addressablesの基本的な仕組み
まずは、Addressablesが内部で何をしている仕組みなのかを整理しておきましょう。
ここを理解しているかどうかで、後半の「最適化ポイント」の納得度がかなり変わります。
Addressablesは「アドレス指定でアセットを扱う仕組み」
Addressablesの最大の特徴は、アセットをパスや直接参照ではなく「アドレス(文字列)」で扱う点です。
この仕組みによって、
- アセットがローカルにあるか
- リモート(サーバー)にあるか
をコード側で意識する必要がなくなります。
開発者は単に
- 「このアドレスのアセットをロードする」
と指示するだけで、Addressablesが裏側で最適な方法を選んでくれます。
すべてが非同期(Async)で動く理由
Addressablesのロード処理は、基本的にすべて非同期です。
これは単に「便利だから」ではなく、
メインスレッドを止めないためという明確な目的があります。
Unityでは、シーンロードやアセットロードが同期処理になると、
- 画面が固まる
- 入力を受け付けなくなる
- フレームが一瞬止まる
といった「体感的に重い状態」が発生します。
非同期ロードにすることで、
- ロード中もUIを動かせる
- アニメーションを再生できる
- プログレス表示ができる
ようになり、実際のロード時間以上に「速く感じる」体験を作れます。
非同期処理そのものの考え方については、以下の記事も参考になります。
参照カウンタ方式のメモリ管理が本質
Addressablesが最適化に強い最大の理由は、
参照カウンタ方式でメモリを管理している点にあります。
簡単に言うと、
- アセットをロードすると参照カウントが増える
- Releaseすると参照カウントが減る
- 参照が0になると、メモリから解放できる
という仕組みです。
Resourcesの場合は、
- いつロードされたか分かりにくい
- どこで参照されているか追いづらい
- 個別に解放しづらい
という問題がありました。
Addressablesでは、
「ロードした責任は、必ず解放まで持つ」というルールが明確になります。
この考え方が、後半で解説する
- メモリリークの防止
- スマホでの安定動作
- シーン遷移時の軽量化
に直結してきます。
依存関係を自動で解決してくれる
もうひとつ重要なのが、依存関係の自動解決です。
Prefabをロードするとき、
- マテリアル
- テクスチャ
- シェーダー
など、必要なアセットもまとめて判断してロードしてくれます。
AssetBundleを直接扱っていた頃は、この依存関係管理がとても大変でしたが、
Addressablesではほぼ意識せずに安全な構成を組めるのが大きなメリットです。

次の章では、こうした仕組みを踏まえたうえで、
Resources / AssetBundle / Addressablesの違いをもう一段深く見ていきます。
Resources / AssetBundle / Addressables の違い
Addressablesを正しく理解するためには、
これまでUnityで使われてきたResourcesやAssetBundleと 何がどう違うのかを知っておくことがとても重要です。
ここを曖昧なままにすると、
- 「結局、何が良くなったの?」
- 「Resourcesの代わりに置き換えただけ」
という状態に陥りやすくなります。
Resourcesフォルダが抱える根本的な問題
Resourcesは初心者にとって分かりやすく、
少量のアセットを扱ううちはとても便利です。
ただし、プロジェクトが大きくなるにつれて、
次のような問題が表面化してきます。
- Resourcesフォルダ内のアセットは起動時にインデックス化される
- 使っていないアセットもビルドサイズに含まれる
- SerializeFieldなどの直接参照で、意図せずメモリに載る
特に厄介なのが、
「どのアセットが、いつ、なぜロードされたのか分からない」状態になりやすい点です。
結果として、
- メモリ使用量が把握できない
- 不要なアセットが残り続ける
- スマホで突然落ちる
といったトラブルにつながります。
AssetBundleは強力だが、管理が難しい
AssetBundleは、
- 必要なアセットだけをロードできる
- メモリ管理を明示的に行える
という点で、Resourcesの問題を根本から解決できる仕組みです。
ただし、その代償として
- ビルドパイプラインの構築
- 依存関係の管理
- ロード・アンロードの実装
をすべて自前で行う必要があります。
少人数や個人開発では、
この管理コストがそのまま開発速度の低下につながりがちです。
Addressablesは「現実的な落としどころ」
Addressablesは、AssetBundleを内部で利用しつつ、
- ビルド
- 依存関係解決
- メモリ管理
といった複雑な部分を、
ツール側で肩代わりしてくれる仕組みです。
その結果、
- 必要なタイミングでロードできる
- 不要になったら解放できる
- 構成ミスをツールで検知できる
という、パフォーマンスと開発効率のバランスが取れた状態を作れます。
「Resourcesは楽だけど不安」
「AssetBundleは強そうだけど重い」
という悩みを持つ開発者にとって、
Addressablesは最も現実的な選択肢と言える理由がここにあります。

次の章では、
どんなプロジェクトでAddressablesを導入すべきかを、 具体的なケースに分けて整理していきます。
どんなケースでAddressablesを導入すべきか
ここまで読んで、
- Addressablesは良さそうだけど、うちのプロジェクトに本当に必要?
- まだ小規模だし、今は使わなくてもいいのでは?
と感じている方もいると思います。
Addressablesは万能ではありません。
「使うべきタイミング」と「無理に使わなくていいタイミング」があります。
導入を強くおすすめするケース
次のような状況にひとつでも当てはまるなら、
Addressablesの導入を本気で検討する価値があります。
- シーン数が多く、切り替え時のロードが気になってきた
- キャラクター・UI・演出用アセットが増えてきた
- スマホ向けでメモリ制限が厳しい
- 初回ダウンロードサイズをできるだけ抑えたい
- アップデートや追加コンテンツを想定している
特にモバイル向けでは、
- メモリに載せられる量が限られている
- 不要なアセットを残しておく余裕がない
という事情があるため、
「必要なときにだけロードして、不要になったら確実に解放する」 Addressablesの考え方が非常に相性が良いです。
無理に導入しなくてもいいケース
一方で、次のようなプロジェクトでは、
無理にAddressablesを使う必要はありません。
- アセット数が少なく、ほぼ全て常時使用する
- シーンが1〜2個程度で完結している
- まだ試作・プロトタイプ段階
この段階でAddressablesを入れると、
- 設定項目が増える
- 非同期処理の理解が必要になる
- デバッグが難しく感じる
といった学習コストの方が上回ることもあります。
「最初から全部Addressables」にしなくていい
よくある誤解のひとつが、
「Addressablesを使うなら、Resourcesを全部置き換えないといけない」
という考え方です。
実際には、
- ロードが重いシーン用アセットだけ
- メモリを圧迫している大型Prefabだけ
- 頻繁に切り替わるUIや演出素材だけ
といった“問題が出ている部分から段階的に導入する”方が安全です。
この進め方をすると、
- Addressablesの効果を実感しやすい
- トラブルが起きても切り分けやすい
- チームや自分の理解も深まる
というメリットがあります。

次の章では、
初心者が特にやりがちな失敗と、その回避方法を具体的に見ていきましょう。
初心者がやりがちな失敗と注意点
Addressablesは正しく使えばとても強力ですが、
少しの理解不足で一気に地雷になるのも事実です。
ここでは、実際によく見かける(そして私自身も踏んだ)
典型的な失敗パターンを整理します。
LoadしたのにReleaseしていない(メモリリーク)
もっとも多い失敗がこれです。
Addressablesで
- LoadAssetAsync
- LoadSceneAsync
- InstantiateAsync
を使った場合、必ず対応するRelease処理が必要になります。
Releaseし忘れると、
- 参照カウンタが減らない
- アセットがメモリに残り続ける
- シーンを切り替えても軽くならない
という状態になり、特にスマホでは致命的です。
「ロードした責任は、必ず解放まで持つ」
この意識がAddressablesではとても重要になります。
InstantiateAsyncしたオブジェクトをDestroyしている
Addressables.InstantiateAsyncで生成したオブジェクトを、
通常の
- Destroy(gameObject)
だけで消してしまうのも、よくある落とし穴です。
この場合、
- 見た目は消えている
- でも参照カウンタは減っていない
という非常に気づきにくいメモリリークが発生します。
Addressablesで生成したものは、
- Addressables.ReleaseInstance
を使って解放する必要があります。
生成と破棄が多いオブジェクトについては、
そもそもInstantiateを減らす設計も重要です。
文字列アドレスに依存しすぎている
Addressablesはアドレス(文字列)で指定できますが、
- タイプミスに弱い
- リファクタで壊れやすい
- 参照関係が追いづらい
というデメリットがあります。
初心者の方には、
AssetReferenceを使った型安全な指定がおすすめです。
Inspector上でアセットを指定できるため、
- 参照ミスを減らせる
- 意図しない依存を把握しやすい
というメリットがあります。
依存関係の重複に気づいていない
Addressablesでは、
共有アセットの扱いを間違えると、
- 同じテクスチャが複数バンドルに含まれる
- ビルドサイズが増える
- メモリ使用量も増える
という事態が起こります。
この問題は、見た目では分かりません。
必ず
- Addressables Analyze
を使って、
- 重複しているアセット
- 意図しない依存関係
をツールで可視化することが重要です。

次の章では、
実際のゲーム開発で「これは本当に効いた」最適化ポイントを、 もう一段具体的に解説していきます。
実際の開発で「効いた」最適化ポイント
ここからは、Addressablesを実際のゲーム開発で使ってみて「これは効果があった」 と感じたポイントを紹介します。
単に「設定項目の説明」を並べるのではなく、
なぜそれがロード時間やメモリに効くのかという視点で見ていきましょう。
圧縮形式の選択でロード体感は大きく変わる
Addressablesでは、アセットバンドルの圧縮形式を選択できます。
- LZ4:展開が高速(ローカル向け)
- LZMA:サイズが小さい(リモート配信向け)
ローカルに含めるアセットをLZMAのままにしていると、
- ロード時に一気に展開が走る
- 初回ロードで大きなスパイクが発生する
という状態になりがちです。
「通信量を減らしたいのか」「ロードを速くしたいのか」
目的に応じて圧縮形式を分けるだけで、体感はかなり変わります。
バンドルの分け方は「誰が・いつ使うか」で考える
Pack Together / Pack Separately の選択は、
- アセットの種類
- 使用タイミング
- 同時に使われるかどうか
で判断するのが基本です。
例えば、
- 必ずセットで使うUI一式 → Pack Together
- キャラごとに切り替わるPrefab → Pack Separately
といったように、
「1つだけ使いたいのに、全部ロードされる」
「毎回全部読み直している」
という状況を避ける設計が重要になります。
CRCチェック・カタログサイズは起動時間に直結する
ローカルアセットのみで運用する場合、
CRCチェックが不要になるケースもあります。
CRCが有効なままだと、
- 初回ロード時に全体チェックが走る
- ファイルサイズが大きいほど時間がかかる
という挙動になります。
「常に最新を保証する必要があるか?」
「ローカル限定運用か?」
といった条件を整理したうえで、
不要なら無効化を検討するのも一つの最適化です。
ツールで「見える化」しないと最適化は始まらない
Addressablesの最適化で一番重要なのは、
感覚ではなく、数値と状態で判断することです。
特に、
- 本当にReleaseできているか
- どのシーンでメモリが増えているか
- 切り替え後に減っているか
は、コードを眺めているだけでは分かりません。
ここで非常に役立つのが、シーン単位でメモリ状況を確認できるツールです。
Scene Memory Profiler
✅アセットストアでチェックする
この手のツールを使うことで、
- 「解放したつもり」が本当に解放できているか
- どのシーン遷移でメモリが増えっぱなしになるか
を客観的に確認できます。
最適化は「速くなった気がする」ではなく、
「ちゃんと減っている・止まっていない」を確認してこそ意味があります。

次の章では、
ロードそのものを速くするだけでなく、
「ロードの待ち時間をどう感じさせないか」という視点で見ていきます。
ロード体感を改善するUI・演出の考え方
Addressablesでロード時間そのものを短縮できたとしても、
「待たされている」と感じさせてしまうと体験はあまり良くなりません。
ここで重要になるのが、
ロード時間を減らすこととロード体感を改善することは別物だという視点です。
ロード時間は「隠す」より「見せる」ほうが安心感がある
よくある失敗が、
- 真っ暗な画面で何秒も待たせる
- いつ終わるか分からないロード
という状態です。
実際のロード時間が短くても、
- 進捗が見えない
- 画面が止まっているように見える
だけで、プレイヤーは「重い」「不安」と感じてしまいます。
Addressablesの非同期ロードは、
- 進捗率を取得できる
- ロード中もUIを動かせる
という強みがあります。
これを活かして、
- プログレスバーを表示する
- フェードや簡単な演出を入れる
だけでも、体感は大きく変わります。
ロード画面を作るだけで体験はかなり改善する
「ロード画面を自作するのは大変そう…」
そう感じる方も多いと思います。
実際、UI設計や進捗管理まで含めると、
- 意外と実装コストが高い
- 後回しにされがち
というのが本音ではないでしょうか。
ここで役立つのが、ロード画面専用に作られたUIアセットです。
Loading Screen Studio
✅アセットストアでチェックする
Addressablesの非同期ロードと組み合わせることで、
- 進捗が分かるロード画面
- シーン切り替え時の不安を軽減
といった「待ち時間の質」を一気に引き上げることができます。
ロード画面の基本的な作り方については、
以下の記事も参考になります。

次の章では、さらに一歩進んで、
ロード中でも画面を「止まって見せない」ためのUI演出について解説します。
Addressables × UI演出で「待ち時間」を演出に変える
ロード体感をさらに良くするために意識したいのが、
「ロード中でも画面が生きているように見せる」という考え方です。
人は、
- 完全に止まった画面
- 変化のないUI
を見ると、実際の秒数以上に長く感じてしまいます。
逆に言えば、
ほんの少し動きがあるだけで「待っている感」は大きく減ります。
ロード中にUIを動かすだけで印象は変わる
Addressablesの非同期ロード中は、
- アニメーション
- UI演出
- エフェクト
を問題なく動かせます。
例えば、
- ロゴがゆっくり動く
- 背景がフェードイン・アウトする
- 小さなパーティクルが流れる
といった軽い演出があるだけで、
「まだかな…」から「読み込み中だな」
という印象に変わります。
UIパーティクルは「軽くて効果が高い」
ここで便利なのが、UI向けに最適化されたパーティクル表現です。
通常のParticle SystemをUIに使うと、
- 設定が面倒
- Canvasとの相性問題
- 意外と重い
といった悩みが出がちですが、
UI専用の仕組みを使うと、これらをまとめて回避できます。
UI Particles
✅アセットストアでチェックする
ロード画面やシーン切り替え中に、
- 軽量なエフェクト
- さりげない動き
を加えるだけで、
「何もしていない待ち時間」を「演出の時間」に変えることができます。
特にスマホ向けでは、
- 重い3D演出は避けたい
- それでもチープには見せたくない
というケースが多いため、UI演出は非常に相性が良いです。

次の章では、
Addressablesについてよくある誤解をまとめて整理します。
よくある誤解・注意点まとめ
Addressablesは便利で強力な仕組みですが、
誤解したまま使うと「思ったより微妙」「逆に複雑になった」と感じやすいのも事実です。
ここでは、特によく見かける誤解を整理しておきます。
Addressablesを使えば自動的に速くなる
これはもっとも多い誤解です。
Addressablesは、
- ロード方法を選べるようにする
- メモリ管理を明示的にできるようにする
ための仕組みであって、
何も考えずに速くしてくれる機能ではありません。
ロードタイミングや解放設計を誤れば、
- ロード回数が増える
- 毎回重い処理が走る
といった逆効果も起こります。
Resourcesを全部置き換えればOK
ResourcesをすべてAddressablesに移行すれば安心、
という考え方も危険です。
常に使われるアセットや、
- 起動直後から必要なUI
- 毎フレーム参照される小さなデータ
までAddressablesにすると、
- ロード処理が増える
- 設計が複雑になる
というデメリットが出ることもあります。
「常駐させるもの」と「必要なときだけ使うもの」
この線引きを意識することが大切です。
非同期なら必ず軽い
非同期処理は「止まらない」だけで、
処理が軽くなるわけではありません。
一度に大量のアセットを非同期ロードすれば、
- CPU負荷が集中する
- フレーム落ちが発生する
といったことも起こります。
非同期ロードでも、
- ロード順序を制御する
- 段階的に読み込む
といった設計の工夫が必要です。
デバッグや検証を後回しにしてしまう
Addressablesの問題は、
- その場では気づきにくい
- 後から一気に表面化する
という特徴があります。
だからこそ、
- Analyzeを定期的に回す
- メモリ状況を確認する
といった検証前提の運用がとても重要です。
まとめ
Unity Addressablesは、
導入するだけでロード時間が短くなる魔法の機能ではありません。
本質は、
- 必要なアセットを
- 必要なタイミングでロードし
- 不要になったら確実に解放する
という、ロードとメモリ管理を自分で設計できるようにする仕組みです。
この記事では、
- Addressablesの基本的な仕組み
- Resources / AssetBundleとの違い
- 導入すべきケースと、無理に使わなくていいケース
- 初心者がやりがちな失敗と注意点
- 実際の開発で効果を感じた最適化ポイント
を順番に解説してきました。
もし今、
- シーン切り替えが重い
- 起動時のロードが気になる
- スマホでメモリ落ちする
といった悩みを抱えているなら、
Addressablesは正しく使えば非常に頼れる選択肢になります。
いきなり全体を置き換える必要はありません。
まずは「重いと感じている部分」だけから導入して、
- ロードがどう変わったか
- メモリがどう動いているか
を確認してみてください。
設計を意識して使えるようになると、
Addressablesは
「よく分からない最適化機能」から
「パフォーマンス問題と正面から向き合える武器」
に変わります。
この記事が、
あなたのゲーム開発でAddressablesを正しく使いこなすための、
ひとつの判断材料になれば嬉しいです。
参考文献・参考リンク
- Unity公式マニュアル:Addressables パッケージ概要
- Unity公式ドキュメント:Addressable アセットのロード方法
- Unity公式ドキュメント:Addressablesのメモリ管理
- Unity公式ドキュメント:Addressables FAQ
- Unity公式ドキュメント:Addressablesでのアセット管理
- Unity公式ブログ:Addressablesの設計とベストプラクティス
- Unity公式ブログ:Addressablesによるメモリ・ビルドサイズ最適化Q&A
- Stack Overflow:Addressables vs Resources vs AssetBundles
- AltPlus Tech Blog:Addressable Asset System解説
- i-ssue:Unity Addressablesに関する技術トピック
- Qiita:Unity Addressables入門と注意点
- Zenn:Addressablesの実践的な使い方
- Zenn:Addressables設計でハマりやすいポイント
- YouTube:Unity公式 Addressables 解説動画①
- YouTube:Unity公式 Addressables 解説動画②
- Reddit:Addressablesに対する否定的意見と議論
- Vanikki Blog:ResourcesとAddressablesの比較
- はてなブログ:Addressable Asset System入門
よくある質問(FAQ)
- Q小規模なゲームでもAddressablesは使うべきですか?
- A
必ずしも必要ではありません。
シーン数が少なく、
- ほぼすべてのアセットを常時使う
- メモリやロード時間が問題になっていない
という場合は、無理にAddressablesを導入すると
管理コストの方が大きくなることもあります。ただし、
- あとから規模が大きくなりそう
- スマホ向けでメモリ制限が厳しい
といった場合は、
重い部分だけ先にAddressables化するのがおすすめです。
- QResourcesからは一気に全部移行したほうがいいですか?
- A
いいえ。一気に移行する必要はありません。
むしろ、
- どこでロードされているか分からなくなる
- トラブル時の切り分けが難しくなる
といったリスクがあります。
まずは、
- シーン切り替え時に重いアセット
- メモリを圧迫している大型Prefab
など、問題が出ている箇所だけをAddressablesに置き換え、
挙動を確認しながら徐々に広げていくのが安全です。
- QAddressablesにしたのにロードが遅くなりました。何を確認すべきですか?
- A
このケースはとても多いです。
まずチェックしたいポイントは以下です。
- 毎回不要なアセットまでロードしていないか
- Releaseし忘れてメモリが溜まっていないか
- ローカルアセットがLZMA圧縮のままになっていないか
- 同じアセットを何度もロードしていないか
また、
- Analyzeで依存関係の重複を確認する
- シーン切り替え前後のメモリを比較する
といった可視化による確認が非常に重要です。
「速くなった気がしない」場合こそ、
感覚ではなく状態を見て判断するようにしましょう。










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