はじめに
Unityでゲームを作っていると「もっと効率よく設計したい」「バグが出にくい仕組みを作りたい」と思うこと、ありませんか?🎮
そんなときにカギになるのが、オブジェクト指向設計(OOP)とC#のDisposeパターンです。
オブジェクト指向は「クラス」「継承」「ポリモーフィズム」「インターフェース」といった概念を使って、プログラムを整理しやすくする考え方。Unityのコンポーネント指向(COP)と組み合わせることで、開発効率や柔軟性がぐんと高まります。
一方で、ゲーム開発を続けていると避けて通れないのがメモリ管理の問題。C#にはリソースリークを防ぐためのIDisposableとDisposeパターンが用意されています。これを正しく理解しておくと、Unity特有のメモリリーク(Destroyの残骸やGCの不具合)にも対処しやすくなるんです。
この記事では、OOPの基本からDisposeパターンの実装、Unityでのメモリリーク対策までをわかりやすく解説していきます。
「設計の基礎をしっかり学びたい方」も「開発中にメモリ問題で困っている方」も、ぜひ参考にしてみてくださいね✨
C#のDisposeとIDisposableの基礎
C#でゲームを作るとき、意外と見落とされがちなのがリソースの後片付けです。たとえばファイルストリームやデータベース接続、外部DLLが使うハンドルなどは「アンマネージドリソース」と呼ばれ、自動では解放されません。ここで活躍するのがIDisposableインターフェースです。
IDisposableを実装すると、Dispose()メソッドでリソースを安全に解放できるようになります。Disposeパターンを正しく使えば、メモリリークを防ぎ、ゲームを安定して動かすことができます。
IDisposableの基本ルール
- Dispose()は複数回呼んでも安全にする必要がある
- マネージドリソース(IDisposableを実装したオブジェクト)とアンマネージドリソース(OSハンドルなど)の両方を正しく解放する
- サブクラスを持つ場合は
Dispose(bool disposing)をオーバーライドしてbase.Dispose(disposing)を呼ぶ GC.SuppressFinalize(this)を呼んで、ガベージコレクションを助ける
Disposeパターンの実装例
public class MyResource : IDisposable
{
private bool disposed = false;
private SafeHandle handle; // アンマネージドリソースをSafeHandleでラップ
public void Dispose()
{
Dispose(true);
GC.SuppressFinalize(this);
}
protected virtual void Dispose(bool disposing)
{
if (!disposed)
{
if (disposing)
{
// マネージドリソース解放
handle?.Dispose();
}
// アンマネージドリソース解放
// ここに解放処理を記述
disposed = true;
}
}
~MyResource()
{
Dispose(false);
}
}
このようにDispose()とDispose(bool disposing)を組み合わせて実装すると、GCに頼らず確実にリソースを解放できます。Unityでは、特に大量のオブジェクトを扱う処理や、外部リソースを利用する場合に効果的です。
コードの見通しを良くする便利ツール
Disposeパターンを正しく実装しても、コードが複雑になりやすいのが悩みどころ。そんなときはコードを整理して見やすくするツールを活用すると効率的です。
- Odin Inspector(データや変数をInspectorで直感的に扱える)
✅ Asset Storeでチェックする - Turbo Clean Code(冗長なコードを自動整形して、可読性を大幅UP)
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こうしたツールを組み合わせることで、Disposeパターンの実装やオブジェクト指向設計の練習もスムーズに進められますよ✨
UnityにおけるOOPの役割
Unity開発に欠かせないのがオブジェクト指向プログラミング(OOP)です。 「オブジェクト指向」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実は「設計図と製品」の関係に例えるとイメージしやすいんです。
クラスとインスタンス
- クラス:どんなデータを持ち、どんな機能を持つのかを定義する設計図のような存在
- インスタンス:クラスという設計図から
newキーワードで実際に作られた具体的なオブジェクト(製品) - コンストラクタ:インスタンスを作るときに最初に呼ばれる特別なメソッド。初期化処理を担当
例えば「プレイヤー」というクラスを作り、そこから「HP100の勇者」や「HP50の魔法使い」といった具体的なキャラ(インスタンス)を生み出すイメージです。
OOPの3大要素
- 継承:あるクラスをベースに新しいクラスを作れる(例:
Characterを継承してWarriorやWizardを作成) - ポリモーフィズム:同じメソッド名でも、クラスごとに違う動作をさせられる(例:
Attack()を剣なら斬撃、魔法ならファイアボールに) - インターフェース:複数の異なるクラスに共通のルールを持たせる仕組み(例:
IMovableを実装して「移動できるもの」を統一的に扱う)
これらを活用すると、コードの再利用性・保守性・拡張性が高まり、ゲームの規模が大きくなっても管理しやすくなります✨
OOPを学ぶのにおすすめの書籍
「OOPの考え方をもっと体系的に学びたい!」という方にはこちらの本がおすすめです。
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この本ではUnityの実際の開発フローに沿ってC#を学べるので、OOPを理解するのにピッタリです。OOPをきちんと理解しておくと、後述するコンポーネント指向との組み合わせもスムーズになりますよ。
コンポーネント指向(COP)との違いと使い分け
Unityを使っていると必ず触れるのがコンポーネント指向(COP)です。 これは「オブジェクトにパーツを取り付けて機能を追加する」イメージで、レゴブロックを組み合わせるように機能を構築できます。
COPの特徴
- 柔軟性が高い:
AddComponentで必要な機能を好きなだけ追加できる - 差し替えが簡単:特定の機能だけ外したり交換したりできる
- Viewや操作系と相性抜群:プレイヤーの見た目や操作処理を作るのに最適
ただし、COPは「コンポーネント同士が独立していること」を前提にしています。
そのため、コンポーネント間でデータを共有しすぎると依存関係が複雑化し、柔軟性が失われてしまうという弱点もあります。
OOPとCOPの使い分け
- View(見た目やUI、操作部分) → UnityのCOPで作る
- Model(ゲーム全体で使う純粋なデータやロジック) → OOPで設計する
このように役割を分けることで、Unityらしい柔軟さとOOPの安定感を両立できます。 例えば「キャラクターの見た目や動き」はCOPで、「キャラクターのステータスや成長システム」はOOPで実装する、といった組み合わせが効果的です。
キャラクター制作を学ぶのにおすすめの本
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この本ではキャラクターモデリングからUnityでの実装までが解説されているので、OOPとCOPを組み合わせた実際のゲーム開発をイメージしやすくなりますよ✨
Unityにおけるメモリリークと対策
ゲーム開発で長時間プレイしていると「だんだん重くなる」「最終的に動かなくなる」なんて経験はありませんか? その原因のひとつがメモリリークです。特にUnityでは、Destroy()でオブジェクトを削除しても内部にLeaked Managed Shell (LMS)と呼ばれる残骸が残ることがあります。
よくある問題:LMS(Leaked Managed Shell)
Destroy()で削除しても参照が残ってしまう- 不要なメモリがGCで解放されず積み重なる
- 結果として処理落ちやクラッシュの原因になる
主な対策方法
- オブジェクトプール(Object Pool)の導入
使わなくなったオブジェクトはDestroyせず非アクティブ化し、再利用するのが鉄則です。敵キャラや弾丸のように頻繁に出入りするオブジェクトでは特に効果的です。 - シーンリセット
シーンを再読み込みすることでメモリを解放できます。リセット時にはスコアやプレイヤーの状態を保持する工夫(DontDestroyOnLoad)が必要です。 - 専用ヘルパークラスの利用
ManagedShellのような補助クラスを使うと、Destroy直後のエラー回避や参照をnullにする処理が自動化できて便利です。
演出面でもメモリ管理が重要
特にエフェクトはインスタンス数が多くなりがちなので、オブジェクトプールを活用して効率よく制御することが大切です。 そんなエフェクト制作をしっかり学びたい方には、次の書籍が役立ちます。
- Unity ゲームエフェクト入門 Shurikenで作る!ユーザーを引き込む演出手法
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この本ではUnity標準のパーティクルシステム「Shuriken」を使った演出方法を学べるので、「見せる演出」と「メモリ効率」を両立した表現ができるようになりますよ✨
まとめ
今回は、Unity開発におけるオブジェクト指向設計(OOP)とC#のDisposeパターン、さらにUnity特有のメモリリーク対策について解説しました。 押さえておきたいポイントをもう一度整理しておきましょう。
- Disposeパターンを正しく実装すれば、リソースリークを防いで安定したゲーム運営ができる
- OOP(クラス・継承・ポリモーフィズム・インターフェース)はコードの再利用性や拡張性を高める
- COP(コンポーネント指向)はUnityらしい柔軟性を実現。OOPと組み合わせて使うと最強
- DestroyによるLMS問題はオブジェクトプールやシーンリセットで回避できる
「設計をしっかりしたい」「メモリリークに困りたくない」と思ったら、今回紹介した内容をぜひ実践してみてくださいね✨
あわせて読みたい
今回の記事とあわせて読んでおくと、Unity開発の理解がさらに深まりますよ✨
- Unityでメモリリークを防ぐ!C#のDisposeパターンとイベント管理の極意
- Unityのスクリプト設計を改善!SOLID原則で整理する方法
- Unityでオブジェクトプールを実装する方法と最適化ポイント
- Unityのコードをリファクタリング!初心者でもできる最適化&整理術
- Unityの設計パターンを徹底比較!シングルトン・サービスロケーター・イベント駆動の違いと使い方
よくある質問(FAQ)
- QDisposeパターンはUnityでも必ず実装しないといけませんか?
- A
いいえ、必ずしも全てのクラスで必要というわけではありません。 アンマネージドリソース(ファイルハンドルやネイティブAPIの参照など)を扱う場合には必須ですが、マネージドリソースだけを扱うクラスでは省略しても問題ありません。 ただし、派生クラスを作る予定があるなら、拡張性を考えてDisposeパターンを整備しておくのがおすすめです。
- QOOPとCOPはどちらを優先して設計すればいいですか?
- A
Unity開発では「両方を適材適所で使い分ける」のがベストです。 UIやキャラクターの操作など見た目・動作部分はコンポーネント指向(COP)が便利。 一方で、経験値やスコア、データ保存のようなゲーム全体に関わるロジックやデータ管理はOOPで設計すると、拡張性や保守性が高まります。
- QDestroyとオブジェクトプール、どちらを使うべきですか?
- A
状況によって使い分けましょう。 頻繁に生成・削除を繰り返すオブジェクト(弾丸やエフェクトなど)はオブジェクトプールを使うと効率的です。 一方で、一度しか登場しないボスキャラやステージオブジェクトはDestroyで問題ありません。 どちらか一方に固定せず、「再利用できるかどうか」で判断するのがポイントです。







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