はじめに
Unityで何かゲームを作ってみたいけど、何から手を付ければいいのか分からない…。そんな方におすすめなのが「ブロック崩しゲーム」です!シンプルだけど奥深いこのゲームは、Unity初心者にぴったりの学習素材です。
この記事では、画面の設定からスクリプトの書き方まで、ゼロから丁寧に解説していきます。「プログラミングはちょっと難しそう…」と思っている方でも大丈夫!一緒に楽しく進めながら、完成を目指しましょう。それでは早速始めていきます!
Unityの使い方が全くわからない!という方はコチラの記事から見てみてくださいね!
1. ゲーム画面の設定
まずはUnityの2Dプロジェクトを作成して開きましょう!
今回はUnityの画面を縦型に設定します。
- 画面サイズを設定
- Unityエディターの
Game
タブを開きます。 - 右上にある「解像度」メニューから「縦型(1080×1920)」を選びます。もし項目にない場合は「+」を押して新しい解像度を追加してください。
- Unityエディターの

2. 壁を作成して配置
次に、ボールが跳ね返るための壁を作ります。
- 壁オブジェクトを作成
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「2D Object」→「Sprite」→「Square」を選択します。
- 名前を「Wall」と変更します。
- サイズを調整
- 作成した「Wall」を選択し、
Scene
ビューでRectツール
を使ってサイズを調整します。画面の上端に配置しましょう。
- 作成した「Wall」を選択し、

- Colliderを追加
Inspector
ウィンドウの「Add Component」ボタンをクリックし、「Box Collider 2D」を追加します。これでボールが壁に当たった際に跳ね返るようになります。

壁を複製して囲む
- 壁オブジェクトを選択し、
Ctrl+D
(またはCommand+D
)を押して複製します。 - それぞれの壁を画面の左端、右端、下端に配置して、画面全体を囲むようにしましょう。

4. 壁を整理
- 空のオブジェクトを作成します。ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「Create Empty」を選択し、名前を「Walls」に変更します。
- 作成した壁をすべて「Walls」オブジェクトにドラッグ&ドロップしてまとめます。


これで画面の土台と壁の設定が完成しました!次はプレイヤー(パドル)を作っていきます。
3.プレイヤー(パドル)を作ろう
次は、ボールを跳ね返すための「パドル」を作ります。これがプレイヤーが操作する部分になります。サイズや動きの設定をしっかり行いましょう!
1. パドルを作成する
- パドルオブジェクトを作成
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「2D Object」→「Sprite」→「Capsule」を選択します。
- 名前を「Player」に変更します。
- パドルのサイズを調整
- Sceneビューでパドルの大きさを調整します。適切な横長の形にして、画面の下部中央に配置しましょう。

2. 物理設定を追加する
- Rigidbody2Dを追加
Inspector
ウィンドウの「Add Component」ボタンをクリックし、「Rigidbody2D」を追加します。- 以下のように設定を変更します:
Gravity Scale
: 0(重力の影響を無効化)Constraints
:- 「Freeze Position」→
Y
にチェック(垂直移動を防ぐ) - 「Freeze Rotation」→
Z
にチェック(回転を防ぐ)
- 「Freeze Position」→
- Colliderを追加
- 「Add Component」ボタンをクリックし、「Capsule Collider 2D」を追加します。これで衝突判定が有効になります。

3. スクリプトで操作を実装
次に、プレイヤーが左右に動かせるようにスクリプトを作成します。
- スクリプトの作成
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「C# Script」を選び、名前を「Player」にします。
- スクリプトの編集
以下のコードを入力してください:
1. クラスと変数の宣言
public class Player : MonoBehaviour
{
public float playerSpeed = 10f; // プレイヤーの移動速度
}
public class Player : MonoBehaviour
- これは「プレイヤー」という名前のクラスを作っています。
MonoBehaviour
はUnityの基本機能を使うためのものだと思ってください。この中にコードを書くことで、ゲームオブジェクトを動かしたりする機能が使えるようになります。
public float playerSpeed = 10f;
- プレイヤーの移動速度を指定しています。
float
は小数を扱う数字の型です。public
とすることで、Unityのインスペクター画面からこの速度を簡単に変更できるようになっています。
2. Update
メソッド
void Update()
{
// 右矢印キーで右に移動
if (Input.GetKey(KeyCode.RightArrow))
{
transform.position += new Vector3(playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0);
}
// 左矢印キーで左に移動
if (Input.GetKey(KeyCode.LeftArrow))
{
transform.position += new Vector3(-playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0);
}
}
void Update()
Update
は、ゲームが動いている間に毎フレーム呼び出される関数です。例えば、1秒間に60フレームのゲームでは、1秒間に60回この関数が実行されます。- この中に「プレイヤーが動く処理」を書いています。
3. キー入力の処理
if (Input.GetKey(KeyCode.RightArrow))
Input.GetKey
- 指定したキーが押されているかをチェックする命令です。
KeyCode.RightArrow
は「右矢印キー」のことです。
4. プレイヤーを右に動かす処理
transform.position += new Vector3(playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0);
transform.position
- プレイヤーの位置を表します。
transform.position
に値を足すことで、新しい位置を計算しています。
new Vector3(playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0)
new Vector3
は「3D空間の座標」を指定するときに使います。playerSpeed * Time.deltaTime
は「移動速度 × 経過時間」で滑らかな動きを作ります。
5. 左矢印キーの処理
if (Input.GetKey(KeyCode.LeftArrow))
{
transform.position += new Vector3(-playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0);
}
- 左に動かす処理は、右に動かす処理とほぼ同じです。
new Vector3(-playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0)
の部分がマイナスになっているので、逆方向に移動します。
全体の動き
- ゲームが始まると、毎フレーム
Update
メソッドが呼ばれます。 - プレイヤーが右矢印キーを押している場合、右方向に移動します。
- 左矢印キーを押している場合、左方向に移動します。
- キーを押さなければ、プレイヤーはその場にとどまります。
using UnityEngine;
public class Player : MonoBehaviour
{
public float playerSpeed = 10f; // プレイヤーの移動速度
void Update()
{
// 右矢印キーで右に移動
if (Input.GetKey(KeyCode.RightArrow))
{
transform.position += new Vector3(playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0);
}
// 左矢印キーで左に移動
if (Input.GetKey(KeyCode.LeftArrow))
{
transform.position += new Vector3(-playerSpeed * Time.deltaTime, 0, 0);
}
}
}
- スクリプトをアタッチ
- 作成した「Player」スクリプトをドラッグ&ドロップして、Playerオブジェクトにアタッチします。
- 速度を調整
Inspector
ウィンドウで「Player Speed」を設定します(例: 10)。ゲームのスピード感に合わせて調整してください。


これでパドルの作成と操作が完了しました!実際に再生ボタンを押して、パドルが左右に動くか確認してみてください。
4:ボールを作って動かそう
次は、ブロック崩しゲームの中心となる「ボール」を作ります。ボールを画面内で動かすための設定やスクリプトを実装していきましょう!
1. ボールを作成する
- ボールオブジェクトを作成
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「2D Object」→「Sprite」→「Circle」を選択します。
- 名前を「Ball」に変更します。
- ボールのサイズを調整
- Sceneビューでボールのサイズを調整します。パドルとのバランスを見ながら、小さめにすると良いでしょう。
2. 物理設定を追加する
- Rigidbody2Dを追加
Inspector
ウィンドウの「Add Component」ボタンをクリックし、「Rigidbody2D」を追加します。- 以下の設定を行います:
Gravity Scale
: 0(重力の影響を無効化)Mass
: 100(質量)Angular Drag
: 0(回転の抵抗をなくす)
- Colliderを追加
- 「Add Component」ボタンをクリックし、「Circle Collider 2D」を追加します。これでボールと他のオブジェクトが衝突するようになります。
- Physics Material 2Dを追加
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「Physics Material 2D」を選び、名前を「BallMaterial」にします。
- 作成したMaterialの
Bounciness
を1に設定(弾むようにする)。 - このMaterialをボールの
Rigidbody2D
にドラッグ&ドロップします。

3. スクリプトでボールを動かす
- スクリプトの作成
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「C# Script」を選び、名前を「Ball」にします。
- スクリプトの編集
以下のコードを入力してください:
1. クラスの定義と変数の宣言
public class Ball : MonoBehaviour
{
//ボールの速度
public float speed = 5f;
Rigidbody2D myRigidbody;
}
public class Ball : MonoBehaviour
- このコードで「Ball」という名前のクラスを作っています。このクラスを使うと、ゲーム内のオブジェクト(この場合はボール)を動かせます。
public float speed = 5f;
- ボールの速さを表す変数です。
5f
は初期値で、インスペクターから変更することもできます。
- ボールの速さを表す変数です。
Rigidbody2D myRigidbody;
- ボールに物理的な動きを与えるための変数です。
Rigidbody2D
は、2Dゲームで使う物理演算(重力や移動)の仕組みを提供します。
- ボールに物理的な動きを与えるための変数です。
2. Start
メソッド
void Start()
{
// ボールを動かす
myRigidbody = GetComponent<Rigidbody2D>();
myRigidbody.velocity = new Vector3(speed, speed, 0f);
}
void Start()
- この関数は、ゲームが始まったとき(オブジェクトが登場したとき)に1回だけ実行されます。ここで、初期設定や準備を行います。
3. GetComponent
の使い方
myRigidbody = GetComponent<Rigidbody2D>();
GetComponent<Rigidbody2D>()
- Unityでは、ゲームオブジェクトにいろいろな部品(コンポーネント)を追加できます。このコードは、ボールにくっついている
Rigidbody2D
コンポーネントを取得し、それをmyRigidbody
に代入しています。
- Unityでは、ゲームオブジェクトにいろいろな部品(コンポーネント)を追加できます。このコードは、ボールにくっついている
4. ボールを動かす設定
myRigidbody.velocity = new Vector3(speed, speed, 0f);
myRigidbody.velocity
- ボールの「速さと方向」を設定するためのものです。
velocity
は「速度」を意味します。
- ボールの「速さと方向」を設定するためのものです。
new Vector3(speed, speed, 0f)
Vector3
は、X(横)、Y(縦)、Z(奥行き)の3次元の座標を扱うクラスです。- 今回のコードでは、X軸(横)とY軸(縦)方向に
speed
の値だけ動くように設定しています。Z軸方向(奥行き)は2Dゲームでは関係ないので、0f
になっています。
全体の動き
- ゲームが始まると
Start
メソッドが実行されます。 - ボールに付いている
Rigidbody2D
コンポーネントが取得されます。 - ボールの速度が
velocity
で設定され、X方向とY方向に同じ速さで動き始めます。 - このスクリプトを適用したボールは、ゲーム内で常に一定の速さで斜め右上に動きます。
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
public class Ball : MonoBehaviour
{
//ボールの速度
public float speed = 5f;
Rigidbody2D myRigidbody;
void Start()
{
//ボールを動かす
myRigidbody = GetComponent<Rigidbody2D>();
myRigidbody.velocity = new Vector3(speed, speed, 0f);
}
}
- スクリプトをアタッチ
- 作成した「Ball」スクリプトをドラッグ&ドロップして、Ballオブジェクトにアタッチします。
- 速度を調整
Inspector
ウィンドウで「Speed」を設定します(例: 5)。ゲームのテンポに合わせて調整してください。

4. タグを設定する
- タグを作成
- ヒエラルキーウィンドウでBallオブジェクトを選択。
Inspector
ウィンドウの上部にある「Tag」ドロップダウンから「Add Tag」を選択し、新しいタグ「Ball」を作成します。
- タグを設定
- Ballオブジェクトに「Ball」タグを設定します。


これでボールの作成と動作設定が完了しました!再生ボタンを押して、ボールがランダムな方向に動くか確認してみましょう。
ステップ4:ブロックを作成しよう
ゲームの要となる「ブロック」を作成して配置します。ボールが当たるとブロックが消えるようにスクリプトも追加します。これで、ゲームの基本的な仕組みが完成に近づきます!
1. ブロックを作成する
- ブロックオブジェクトを作成
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「2D Object」→「Sprite」→「Square」を選択します。
- 名前を「Block」に変更します。
- サイズを調整
- Sceneビューでブロックのサイズを調整します。横長にして、プレイヤーやボールとバランスを取る形にしましょう。

2. 物理設定を追加
- Colliderを追加
Inspector
ウィンドウで「Add Component」ボタンをクリックし、「Box Collider 2D」を追加します。
- タグを設定する
- ブロックに「Block」タグを設定します。以下の手順でタグを作成します:
Inspector
ウィンドウの「Tag」ドロップダウンから「Add Tag」を選択。- 新しいタグ「Block」を作成します。
- Blockオブジェクトに「Block」タグを設定します。
- ブロックに「Block」タグを設定します。以下の手順でタグを作成します:

3. ブロックの複製と配置
- 複製して配置
- 作成したBlockオブジェクトを選択し、
Ctrl+D
(またはCommand+D
)で複製します。 - 複製したブロックを並べて配置します。複数の行を作ると、よりゲームらしくなります。
- 作成したBlockオブジェクトを選択し、
4. スクリプトで壊れる機能を追加
- スクリプトの作成
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「C# Script」を選び、名前を「Block」にします。
- スクリプトの編集
以下のコードを入力してください:
1. クラスの定義
public class Block : MonoBehaviour
{
}
public class Block : MonoBehaviour
- ここでは「Block」という名前のクラスを作っています。
MonoBehaviour
を継承しているので、Unityのゲームオブジェクトに関する機能が使えます。- このスクリプトをブロックのオブジェクトに適用します。
2. 衝突イベントの処理
private void OnCollisionEnter2D(Collision2D collision)
{
}
OnCollisionEnter2D
- この関数は、ゲームオブジェクトが何かと「ぶつかったとき」に自動的に呼び出されます。
- 「2D用」の衝突処理なので、オブジェクトには**
Rigidbody2D
とCollider2D
**が必要です。
Collision2D collision
- 衝突した相手の情報(例えば、どのオブジェクトとぶつかったか)が
collision
に入っています。
- 衝突した相手の情報(例えば、どのオブジェクトとぶつかったか)が
3. タグのチェック
if (collision.gameObject.tag == "Ball")
{
}
collision.gameObject
- 衝突した相手のオブジェクトを指します。
tag
- ゲームオブジェクトには「タグ」を設定することができます。タグは、オブジェクトの種類を識別するためのものです。
if (collision.gameObject.tag == "Ball")
- この部分は、「ぶつかった相手のタグが
Ball
だったら」という条件をチェックしています。 - タグはUnityのインスペクターから設定できます(例: ボールに
Ball
タグをつける)。
- この部分は、「ぶつかった相手のタグが
4. オブジェクトを消す
Destroy(this.gameObject);
Destroy(this.gameObject)
- このスクリプトが付いているオブジェクト(今回の場合はブロック)を消します。
this.gameObject
は「自分自身のゲームオブジェクト」を指しています。
全体の動き
- ゲーム中でボールがブロックにぶつかります。
OnCollisionEnter2D
関数が自動的に呼ばれます。- 衝突した相手のタグが「
Ball
」であれば、ブロックが破壊されます(Destroy(this.gameObject)
によってブロックが消えます)。 - これを繰り返すことで、ボールがブロックを崩していく動きが実現されます。
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
public class Block : MonoBehaviour
{
private void OnCollisionEnter2D(Collision2D collision) //オブジェクトが衝突したときに
{
if (collision.gameObject.tag == "Ball")//相手のタグがBallなら
{
Destroy(this.gameObject);//自分を消す
}
}
}
- スクリプトをアタッチ
- 作成した「Block」スクリプトをBlockオブジェクトにドラッグ&ドロップしてアタッチします。
5. 色を付けてカスタマイズ
- マテリアルを作成
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「Material」を選びます。
- 名前を「BlockMaterial」にして、
Albedo
カラーで好きな色を設定します。
- 色を適用
- 作成したMaterialをブロックにドラッグ&ドロップして適用します。
※色が暗くなっている場合MainCameraを右クリックLight→DirectionalLightをクリックしてメインカメラにライトを追加して光を当てます。


これでブロックが完成し、ボールが当たると消えるようになりました!再生ボタンを押して、実際にボールがブロックを壊す様子を確認してみましょう。
テストプレイ!
ゲームウィンドウの上にある再生マークを押すと実際に動かすことができるよ!
ここまで作り再生してみるとるとこんな感じになっていると思います。ボールやプレイヤーの速度などはお好みで調整してください。
これで基本的なブロック崩しゲームの仕組みができました。詳細な設定やデザインの追加は、ゲームの面白さを向上させるために自由に設定してみてください。
ステップ6:ゲームオーバーを実装
ゲームを完成させるには、ボールが画面の下に落ちたときに「ゲームオーバー」の表示を出す仕組みが必要です。さらに、リトライボタンを用意して、ゲームをやり直せるようにします。
1. ゲームオーバー用のUIを作成
- 「Game Over」テキストを追加
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「UI」→「Text – TextMeshPro」を選択。
- 名前を「GameOverText」に変更します。
Inspector
ウィンドウで以下の設定を行います:- テキスト内容:
Game Over
- フォントサイズ:50(好みに応じて調整)
- 配置:画面中央に移動
- 初期状態では非表示に設定
Inspector
のGameObject
のチェックボックスをオフにして非表示にします。
- テキスト内容:
- リトライボタンを追加
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「UI」→「Button – TextMeshPro」を選択。
- 名前を「RetryButton」に変更します。
- ボタンに表示するテキストを「Retry」に変更。
- ボタンの位置を画面中央やや下に移動。
- 初期状態では非表示に設定
- 同様に
GameObject
のチェックボックスをオフにします。
- 同様に
2. ゲームオーバーを検知するスクリプトを作成
- スクリプトの作成
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「C# Script」を選び、名前を「Bottom」にします。
- スクリプトの編集
以下のコードを入力してください:
1. クラスの定義と変数の宣言
public class Bottom : MonoBehaviour
{
public GameObject gameOverText; // Game Overテキスト
public GameObject retryButton; // リトライボタン
}
public class Bottom : MonoBehaviour
- ここでは、「Bottom」という名前のクラスを作っています。このクラスを「画面の底」のオブジェクトに設定します。
public GameObject gameOverText
とpublic GameObject retryButton
GameObject
型の変数で、それぞれゲームオーバーのテキストとリトライボタンを指しています。- **
public
**にしているので、Unityのインスペクター画面でゲームオブジェクトをドラッグ&ドロップで設定できます。
2. 衝突イベントの処理
private void OnCollisionEnter2D(Collision2D collision)
{
if (collision.gameObject.tag == "Ball") // ボールが衝突したら
{
gameOverText.SetActive(true); // ゲームオーバー表示をオン
retryButton.SetActive(true); // リトライボタンを表示
Destroy(collision.gameObject); // ボールを削除
}
}
OnCollisionEnter2D
- この関数は、何かがこの「底(Bottom)」にぶつかったときに呼び出されます。
if (collision.gameObject.tag == "Ball")
- 衝突したオブジェクトのタグが「Ball」だった場合に条件を満たします。つまり、「ボールが底にぶつかったとき」の処理が書かれています。
3. ゲームオーバーの表示
gameOverText.SetActive(true);
retryButton.SetActive(true);
SetActive(true)
- この関数は、非表示になっているゲームオブジェクトを表示するものです。
gameOverText
やretryButton
が最初は非表示(インスペクターでSetActive(false)
)になっている場合に、これで表示できるようになります。
4. ボールを削除
Destroy(collision.gameObject);
Destroy
- 衝突したボールのオブジェクト(
collision.gameObject
)を削除します。 - ボールが削除されることで、画面上にボールがなくなり「ゲーム終了」状態が強調されます。
- 衝突したボールのオブジェクト(
全体の動き
- ゲーム中にボールが「底(Bottom)」のオブジェクトにぶつかります。
OnCollisionEnter2D
関数が呼び出され、衝突したオブジェクトを確認します。- 衝突したオブジェクトのタグが「Ball」なら、次の処理を実行します:
- ゲームオーバーのテキストとリトライボタンを表示します。
- ボールのオブジェクトを削除します。
- プレイヤーは「リトライボタン」を押してゲームをやり直すことができます。
using UnityEngine;
public class Bottom : MonoBehaviour
{
public GameObject gameOverText; // Game Overテキスト
public GameObject retryButton; // リトライボタン
private void OnCollisionEnter2D(Collision2D collision)
{
if (collision.gameObject.tag == "Ball") // ボールが衝突したら
{
// ゲームオーバー表示をオン
gameOverText.SetActive(true);
retryButton.SetActive(true);
Destroy(collision.gameObject); // ボールを削除
}
}
}
- スクリプトをアタッチ
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「2D Object」→「Sprite」→「Square」を作成し、名前を「BottomWall」に変更。
- サイズを調整して画面の一番下に配置します。
- 「Bottom」スクリプトを
BottomWall
にドラッグ&ドロップしてアタッチします。
- UIを紐付け
BottomWall
を選択し、Inspector
ウィンドウでGameOverText
とRetryButton
に対応するUIオブジェクトをドラッグ&ドロップします。

3. リトライ機能を実装
- GameManagerスクリプトの作成
- プロジェクトウィンドウで「右クリック」→「Create」→「C# Script」を選び、名前を「GameManager」にします。
- スクリプトの編集
以下のコードを入力してください:
1. クラスの定義
public class GameManager : MonoBehaviour
{
}
public class GameManager : MonoBehaviour
- 「GameManager」という名前のクラスを作っています。
- このクラスは、ゲーム全体の管理や重要な操作(例えばリトライやシーンの切り替え)を担当します。
2. RetryGameメソッド
public void RetryGame()
{
SceneManager.LoadScene(SceneManager.GetActiveScene().name); // 現在のシーンを再読み込み
}
public void RetryGame()
- この関数は、リトライボタンから呼び出される関数です。
public
にすることで、Unityのボタン設定から直接呼び出せるようになります。
SceneManager.LoadScene()
- Unityでシーンを読み込むための命令です。
SceneManager.GetActiveScene().name
- 現在のシーンの情報(名前)を取得するコードです。
SceneManager.LoadScene
に現在のシーンの名前を渡すことで、現在のシーンを再読み込みします。
全体の動き
- プレイヤーが「リトライボタン」を押します。
- リトライボタンに設定された
RetryGame
メソッドが呼び出されます。 - **
SceneManager.LoadScene()
**によって現在のシーンが再読み込みされます。 - ゲームが最初の状態に戻り、プレイヤーは再びゲームを始めることができます。
using UnityEngine;
using UnityEngine.SceneManagement;
public class GameManager : MonoBehaviour
{
public void RetryGame()
{
SceneManager.LoadScene(SceneManager.GetActiveScene().name); // 現在のシーンを再読み込み
}
}
- スクリプトを空のオブジェクトにアタッチ
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「Create Empty」を選択。
- 名前を「GameManager」に変更。
- 「GameManager」スクリプトをアタッチします。
- リトライボタンに機能を割り当て
RetryButton
を選択し、Inspector
ウィンドウの「On Click ()」セクションを確認。- 「+」ボタンを押して、新しい項目を追加。
- GameManagerオブジェクトをドラッグ&ドロップ。
- ドロップダウンから「GameManager > RetryGame」を選択。


これで、ゲームオーバーの表示とリトライ機能の実装が完了です!再生ボタンを押して、ボールが下に落ちたときに「Game Over」と表示され、リトライボタンでゲームを再開できることを確認してみましょう。
まとめ
お疲れ様でした!これでシンプルなブロック崩しゲームが完成しましたね。Unity初心者の方でも、基本操作やスクリプトの使い方をしっかり学べたと思います。
もし、「もっと手軽にクオリティの高いゲームを作りたい!」という方は、Unity Asset Storeの便利なテンプレートを活用するのがおすすめです。
- Corgi Engine – 2D + 2.5D Platformer
プラットフォーマーゲーム作りに最適な高機能テンプレートです。 - 60 Games Bundle – Puzzle, Casual, Retro, Survival, Platformer & Adventure
さまざまなジャンルのゲームテンプレートを一度に手に入れられるお得なバンドルです。

これらを活用すれば、効率よくプロフェッショナルなゲームが作れます!次のステップにぜひ挑戦してみてください!
よくある質問
- Qパドルが動かないのはなぜ?
- A
パドルが動かない場合、スクリプトが正しくアタッチされているか、Playerスクリプト内のspeedが適切に設定されているか確認してください。
- Qボールが動かないのはなぜ?
- A
ボールが動かない場合、Rigidbody2Dコンポーネントが追加されているか、Ballスクリプトが正しくアタッチされているか確認してください。
- Qブロックが消えないのはなぜ?
- A
ブロックが消えない場合、BlockスクリプトがすべてのBlockオブジェクトにアタッチされているか確認してください。