Unityでオブジェクトの名前をカンマ区切りで表示させる方法

Unityでクリックされたオブジェクトの名前をカンマ区切りでテキストに順番に表示する方法について解説します。このプロジェクトでは、オブジェクトの名前をクリックごとに取得し、それを1つのテキストフィールドに表示します。

ステップ1: Unityプロジェクトの準備
ステップ2: UIテキストの追加
ステップ3: クリック検出用スクリプトの作成
ステップ4: スクリプトの適用と設定
ステップ5：テスト
おすすめのアセット
1. 関連記事:

ステップ1: Unityプロジェクトの準備

3Dオブジェクトを配置

ヒエラルキー（Hierarchy）ウィンドウで右クリックし、「3D Object」から「Cube」や「Sphere」など、いくつかのオブジェクトをシーンに追加します。

ステップ2: UIテキストの追加

ヒエラルキー（Hierarchy）ウィンドウで右クリックし、「UI」から「Text」を選びます。CanvasとTextが追加されます。
Textオブジェクトを選択し、インスペクター（Inspector）ウィンドウでアンカーを上に設定し、位置を調整して見やすい場所に配置します。
このテキストが、クリックしたオブジェクトの名前を表示する場所となります。位置やサイズの設定が終わったらテキストの中身を空にしておきます。

ステップ3: クリック検出用スクリプトの作成

ヒエラルキー（Hierarchy）ウィンドウで右クリックし、「Create」から「C# Script」を選びます。
スクリプトの名前を ObjectClickDetectorにします。スクリプトを作成したら、以下のコードを記述してください。

【Unityの使い方】C#スクリプト

using UnityEngine;
using UnityEngine.UI;

public class ObjectClickDetector : MonoBehaviour
{
    public Text objText;

    void Update()
    {
        Ray ray = Camera.main.ScreenPointToRay(Input.mousePosition);
        RaycastHit hit;
        if (Input.GetMouseButtonDown(0))
        {
            if (Physics.Raycast(ray, out hit))
            {
                string objectName = hit.collider.gameObject.name;
                objText.text = objText.text + objectName + ", ";
            }
        }
    }
}

スクリプトの解説

UnityEngineとUnityEngine.UIネームスペースをインポートしています。これにより、Unityの基本的な機能とUIシステムにアクセスできます。
ObjectClickDetectorクラスは、MonoBehaviourから継承されています。これにより、このスクリプトをゲームオブジェクトにアタッチして、Unityのライフサイクルイベント（例えばUpdateメソッド）を利用できます。
public Text objText;で、クリックされたオブジェクトの名前を表示するためのテキストUIコンポーネントの参照を保持します。UnityエディタからこのフィールドにUIテキストオブジェクトをアサインする必要があります。
Updateメソッドは、毎フレーム呼び出されます。このメソッド内で、マウスの左ボタンがクリックされたかどうかをチェックしています。
マウスクリックを検出した場合、Camera.main.ScreenPointToRay(Input.mousePosition)を使用して、マウスカーソルの位置からレイを投射し、クリックされたオブジェクトを検出します。
Physics.Raycast(ray, out hit)を使って、レイが何かに当たったかどうかをチェックします。当たった場合、そのオブジェクトの名前を取得して、objText.textに追加します。ここで、オブジェクトの名前の後ろにカンマとスペースを付けて、次にクリックされたオブジェクトの名前が追加されるようにしています。

注意点

このスクリプトを使うには、UnityプロジェクトにテキストUIオブジェクトを追加し、そのテキストコンポーネントをobjTextにアサインする必要があります。また、クリック検出を行うには、カメラにPhysics Raycasterコンポーネントが必要ですし、クリックしたいオブジェクトにはコライダーがアタッチされている必要があります。

ステップ4: スクリプトの適用と設定

作成した ObjectClickHandler スクリプトをドラッグし、シーン内の任意のオブジェクトにドロップしてアタッチします（例えば、Main Cameraなど）。
ヒエラルキー（Hierarchy）ウィンドウで ObjectClickDetectorスクリプトをアタッチしたオブジェクトを選択します。
インスペクター（Inspector）ウィンドウで、ObjectClickDetectorスクリプトの objText フィールドに、作成したTextオブジェクトをドラッグしてリンクします。

ステップ5：テスト

シーンを再生して、3Dオブジェクトをクリックすると、クリックされたオブジェクトの名前が順番にテキストフィールドに表示されることを確認してください。

これで、クリックされたオブジェクトの名前をカンマ区切りで表示する機能が完成しました。初心者でも簡単に試せるので、ぜひ挑戦してみてください！