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UnityのURPとBuilt-inの違いとは?移行メリットと切り替え手順を初心者向けに解説

Unity

1. はじめに|URPとBuilt-inの違いが気になる人へ

Unityでゲームを作っていると、「URP(Universal Render Pipeline)に切り替えるといいって聞いたけど、今のBuilt-inじゃダメなの?」と思ったこと、ありませんか?

実は、Unityにはゲームの見た目やパフォーマンスを決める「レンダーパイプライン」という仕組みがあり、大きく分けて「Built-in(ビルトイン)」と「URP(ユーアールピー)」があります。

Built-inは昔から使われてきた標準の設定で、情報もたくさんあるし初心者にもわかりやすいのが特徴。でも最近は、より高機能で効率の良いURPを使う開発者がどんどん増えてきています。特にモバイルゲームやマルチプラットフォーム対応のゲームを作るならURPがオススメなんです。

でも、「URPに切り替えると何が変わるの?」「どうやって移行すればいいの?」といった疑問もたくさんありますよね。

この記事では、

  • URPとBuilt-inの違い
  • それぞれのメリット・デメリット
  • URPへの切り替え方

などを、初心者にもわかりやすく解説していきます!

今後のUnity開発で損をしないためにも、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!




2. Unityのレンダーパイプラインとは?

ゲーム開発で「レンダーパイプライン」って聞くと、なんだかむずかしそうに感じるかもしれません。でも、簡単にいうと**「画面にどうやって映像を表示するかを決める仕組み」**のことなんです。

🔸Built-in Render Pipelineってなに?

Built-in(ビルトイン)は、Unityで昔から使われてきた標準のレンダーパイプラインです。たくさんのチュートリアルやアセットがこの方式に対応しているので、初心者でもとっつきやすいのが特徴です。

たとえば、「Standard Shader」や「Post Processing Stack」などもBuilt-inでよく使われていました。

でも実は、このBuilt-inはカスタマイズや最適化がちょっと大変。グラフィックをもっと良くしようとすると、自分でスクリプトを組んだり、シェーダーをいじったりする必要があります。


🔸Scriptable Render Pipeline(SRP)ってなに?

そこで登場したのが、**SRP(スクリプタブル・レンダー・パイプライン)**です。これは、Unityの開発者が「もっと自由に、効率よくゲームを作れるようにしよう!」と考えて作った新しい仕組みです。

SRPには2つの代表的な種類があります。

パイプライン名主な使い道特徴
URP(Universal Render Pipeline)2Dゲーム、モバイル、マルチプラットフォーム軽くて速い、Shader Graphが使える
HDRP(High Definition Render Pipeline)PC・コンソール向けの高画質ゲーム映画みたいなリアル表現ができる

特にURPは、「Built-inの後継」と言われることもあり、今後のUnity開発でどんどん主流になっていくと考えられています。


🔸じゃあ、どっちを選べばいいの?

もしあなたが、

  • 初めてUnityを使う
  • スマホゲームや2Dゲームを作りたい
  • いろんなプラットフォームに対応させたい

という場合は、URPが断然おすすめです!

逆に、

  • 古いアセットをそのまま使いたい
  • 簡単な練習用に使いたい

という場合は、Built-inでも十分です。




3. URPのメリット・デメリット

URP(Universal Render Pipeline)は、Unityで最近よく使われている新しい描画方法です。ゲームの見た目を良くしたり、動作を軽くしたりと、いろんなメリットがあります。でも、ちょっとだけ注意点もあるので、この章でまとめて紹介します!


✅ URPのメリット

① 軽くて速い!

URPは、スマホやSwitchなどの軽いデバイスでもサクサク動くように設計されています。古いパソコンでもわりと快適に動くので、たくさんの人に遊んでもらいやすくなります。

② Shader Graphが使える!

URPでは、Shader Graph(シェーダーグラフ)という便利なツールが使えます。これを使うと、プログラムを一切書かずに、見た目のキラキラや透明感などをノードをつなげて作るだけで表現できちゃうんです!

③ 複数のプラットフォームに対応しやすい

URPは、スマホ、PC、コンソール(PSやSwitchなど)にも対応しやすいです。一つの設定で、いろんな端末に向けてビルドしやすくなるので、ゲームを世界に広げたい人にぴったり!

④ ライティングや見た目の表現がきれい

URPでは、影のぼかし方や明るさの設定などがリアルに近づくようになっています。Built-inよりも自然な見た目になるので、ゲームの印象もグッと良くなります。


⚠ URPのデメリット

① 古いアセットがそのまま使えないことがある

Asset Storeなどで買ったアセットの中には、Built-in専用のものがあります。URPにすると、マテリアルがピンク色になって表示されなくなることがあるので注意が必要です。

▶ 対策:「Render Pipeline Converter」や「Shader Graph」で変換・再設定する必要あり!

② 最初の設定がちょっとややこしい

URPを使うには、Package ManagerからURPをインストールしたり、パイプラインアセットを設定したりと、やることが少し多め。でも、一度設定すればずっと使えるので安心です。

③ カスタムシェーダーは作り直しが必要

Built-inで使っていたオリジナルのシェーダーは、そのままでは使えないことが多いです。Shader Graphで作り直す必要が出てきます。


📝 まとめ:URPは未来のUnity開発にぴったり!

ちょっと準備がたいへんなURPですが、その分たくさんのメリットがあります。とくに、

  • これからゲームを作り始める人
  • 複数のプラットフォームに対応したい人

にはぴったりの選択です!




4. Built-inのメリット・デメリット

Unityで昔から使われてきた「Built-in Render Pipeline(ビルトイン・レンダー・パイプライン)」は、今でも多くのゲームで使われています。では、このBuilt-inにはどんな良いところと注意点があるのでしょうか?


✅ Built-inのメリット

① 情報が多く、学びやすい!

Built-inはUnityの歴史と一緒に育ってきた仕組みなので、ネットにチュートリアルやフォーラムの情報がたくさんあります!
Unity初心者にとって、エラー解決や使い方の調べやすさはとても大事ですよね。

② 多くのアセットに対応している

Asset Storeで売られている古いアセットの多くは、Built-in用に作られています。
URPに変換しなくてもそのまま使えるものが多いので、すぐにゲームに取り入れやすいのがうれしいポイントです。

③ シンプルでわかりやすい

「ライティング設定」や「カメラの設定」などが比較的シンプルなので、Unityの基本を学びたい人にはちょうどいいと言えます。


⚠ Built-inのデメリット

① Unityの今後のサポートが減っていく

Unity 6以降もBuilt-inは使えますが、新機能やパフォーマンス改善はSRP(URPやHDRP)の方に集中していきます。
将来的には廃止される可能性もあるため、長期的には不安が残ります。

② 見た目の限界がある

Built-inでは、リアルなライティングやポストプロセス(ぼかし、光の表現など)に限界があります。カッコよく見せたいときは、Shaderやスクリプトで手間がかかることも。

③ 高度な最適化がしづらい

URPと違って、「SRP Batcher」や「Render Scale」などの最適化機能が使えません。
そのため、大きなゲームではフレームレートが落ちたり、メモリ負荷が高くなったりする可能性があります。

Built-inはまだまだ使えるし、学びやすいという点では今でも強い味方です。ただ、将来的なことを考えるとURPに移行する準備をしておいた方が安心かもしれません。




5. URPへの移行手順をわかりやすく解説!

ここでは、Built-in(ビルトイン)からURP(Universal Render Pipeline)に実際に切り替える方法を、初心者でも安心して進められるようにステップごとに解説していきます!


🔹STEP 1:プロジェクトのバックアップを取ろう!

URPに移行する前に、まずはプロジェクトのバックアップを取っておきましょう。

✅ ヒント:プロジェクトフォルダをまるごとコピーして別の場所に保存するだけでOK!

移行中にエラーが出たり、シェーダーが崩れたりすることがあるので、元に戻せるようにしておくのが安心です。


🔹STEP 2:URPのパッケージをインストール

  1. Unityエディタのメニューから「Window > Package Manager」を開きます。
  2. 表示を「Unity Registry」に変更します。
  3. 検索ボックスに「Universal RP」と入力して表示されたら選択し、**Install(インストール)**を押します。

🔹STEP 3:URP用の設定ファイルを作成

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで右クリック →「Create > Rendering > URP Asset(with Universal Renderer)」を選びます。
  2. 作成された「UniversalRenderPipelineAsset」と「Renderer」が表示されます。
  3. 上部メニュー「Edit > Project Settings > Graphics」を開き、「Scriptable Render Pipeline Settings」に作ったURP Assetをドラッグ&ドロップ!

✅ これでプロジェクト全体がURPの描画に切り替わります!


🔹STEP 4:マテリアルやライトの見直し(自動変換)

  1. Window > Rendering > Render Pipeline Converter」を開きます。
  2. 使いたい変換項目(マテリアル、ポストエフェクトなど)にチェックを入れます。
  3. Initialize」→「Convert」ボタンを順に押すと、自動で変換が行われます!

🔹STEP 5:カスタムシェーダーの確認と修正

自作のシェーダーや特殊なマテリアルは、変換しても**ピンク色(=エラー)**になってしまうことがあります。

そんなときは以下のどれかで対応します:

  • Shader Graphで新しく作り直す
  • URPに対応したLitやSimple Litに差し替える
  • パッケージマネージャーからサンプルをインポートして参考にする

✅ 参考:Shaderを右クリック →「Find References in Project」で使っているマテリアルを一括検索できます。


🔹STEP 6:ライティングと見た目の調整

URPは、Built-inと光の当たり方が少し違います。
たとえば、

  • ライトの強さ(Intensity)を調整
  • ガンマからリニアライティングに変更
  • ライトマップの設定を再ベイク

などの微調整が必要です。

✅ ライティングが暗くなった場合は、「Project Settings > Player > Color Space」を「Linear」にしてみましょう!

ここまでで、Built-inからURPへの基本的な移行は完了です!
最初は少し戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば「より軽く」「より美しく」「より効率的」な開発ができるようになります。




6. URPとBuilt-inの見た目の違いを比較してみた

「URPに移行したら、ゲームの見た目ってどう変わるの?」
これは多くの人が気になるポイントですよね。ここでは、Built-inとURPでの画面の違いをわかりやすく解説します!


🔍 比較①:ライティングのリアルさ

項目Built-inURP
明るさの計算単純(ライトの強さそのまま)現実的(逆二乗の法則)
シャドウくっきり・ややカクカク滑らかでリアル、ぼかしも可能
色の表現ガンマ空間リニア空間(光の強弱が自然)

📝 感想:URPの方が光の当たり方や影の出方が自然で、「ちゃんと照らされてる感じ」が出ます


🔍 比較②:ポストプロセス効果

URPでは、以下のような**画面全体にかかるエフェクト(ポストプロセス)**がより使いやすくなっています。

効果Built-inURP
ブルーム(光のにじみ)別パッケージが必要標準で設定可能
カラーグレーディング手動で設定が必要プロファイルから簡単に調整可
アンチエイリアス(ジャギー対策)低精度FXAAやTAAで高品質に対応

📝 感想:URPでは設定メニューやVolumeを使って、映画っぽい雰囲気がカンタンに出せます!


🔍 比較③:マテリアル・シェーダーの表現力

URPのシェーダー(Shader Graph)は、見た目をノードで自由に組み立てられるのが特徴。

特徴Built-inURP
見た目のカスタマイズコードで書く必要ありノードで直感的に作れる
エフェクトの自由度高いが手間高くてカンタン

📝 感想:Shader Graphを使えば、自分だけのキラキラや水面エフェクトも簡単に作れます。

URPにすることで、ライティング・影・効果の質がグッと上がります。
「見た目がちょっと物足りないな…」と思っていた人には特におすすめです!




7. URPかBuilt-in、どちらを選ぶべき?

ここまで読んで、「で、結局どっちを使えばいいの?」と思った方もいると思います。
この章では、あなたのゲームの目的や作りたいジャンルに合わせて、URPとBuilt-inのどちらが合っているかをわかりやすく紹介します!


🎮 URPがおすすめな人

✅ これからUnityを始める初心者

→ URPは、これからのUnityで主流になるレンダーパイプライン。
長く使える安心感があり、最新の機能にも対応しています!

✅ スマホ・Switch・Steam向けにゲームを出したい人

→ URPは軽くてマルチプラットフォーム対応しやすいのが特徴。1つの設定でいろんな端末に対応しやすいです。

✅ Shader Graphやポストエフェクトを使って、キレイな見た目にしたい人

ノード操作で自分だけのエフェクトが作れるので、見た目にこだわる人にもぴったり!

✅ 今後プロやチームで開発をしたい人

→ URPは最適化ツールやデバッグツールが豊富で、より本格的な開発に向いています。


🧪 Built-inがおすすめな人

✅ すでにBuilt-inで作り始めていて、完成を目指している人

→ 無理にURPへ切り替えず、今の環境のままで完成まで進めた方がラクなこともあります。

✅ 古いアセットをそのまま使いたい人

→ Asset Storeで買った昔の素材がURPに対応していないことも多いので、Built-inならすぐ使えます。

✅ とにかく簡単にテストや練習をしたい人

→ URPより初期設定が少ないので、さっとゲームを作って動かしてみたい!という人には手軽です。


🤔 判断に迷ったときは…

🌟「将来的に長く使うつもりなら、URPを選んでおく」のがおすすめです!

理由はシンプルで、UnityのアップデートがURP中心になってきているから。新しい機能も使えるし、情報も増えてきているので、学んで損はありません。

もし最初はBuilt-inで始めていても、途中からURPに移行することは可能です。
この記事の「URPへの移行手順」を参考に、タイミングを見て切り替えても大丈夫ですよ!




8. まとめ|今から始めるならURPで間違いなし!

ここまで、Unityのレンダーパイプライン「Built-in」と「URP」の違い、そしてURPへの移行方法について詳しく見てきました。


🔁 この記事の振り返り

  • Built-inは昔から使われてきたスタンダードな描画方式。
    • シンプルで情報が多く、古いアセットとの相性も◎
  • **URP(Universal Render Pipeline)**は、Unityの新しい標準。
    • 軽くて高性能、Shader Graphやポストエフェクトが使いやすい!

🎯 結論:迷ったらURPから始めよう!

もしあなたがこれからUnityでゲームを作るなら、URPを選んでおけば将来的にも安心です。
最初はちょっと設定がややこしく感じるかもしれませんが、使いこなせば見た目も動作もワンランクアップ!

「ゲームがきれいに見える」だけじゃなく、

  • 開発がラクになる
  • 最適化しやすい
  • チームでの作業にも強い

と、いいことがたくさんあります。

いきなり大きなゲームを作る必要はありません。
まずは、URPで新しいプロジェクトを作って、CubeやLightを置いて試してみるだけでもOK!
それだけで違いを実感できるはずです。


✅ あわせて読みたい

URPやレンダリングまわりの理解を深めるのに役立つ、関連おすすめ記事はこちらです:


よくある質問(FAQ)

Q
URPにしたらマテリアルがピンクになってしまいました。どうすればいいですか?
A

これはシェーダーがURPに対応していないサインです。Shader Graphを使って作り直すか、「Lit」などURP用のシェーダーに割り当て直しましょう。

Q
Built-inからURPへの移行って難しいですか?
A

最初はちょっとだけ設定が多いですが、Render Pipeline Converterや公式のサンプルを活用すれば意外とスムーズに移行できます。慣れれば簡単です!

Q
URPは重たいゲームでも使えますか?
A

はい。URPは最適化がしやすく、モバイルからPCまで幅広く対応しています。HDRPのような超高画質には向きませんが、パフォーマンスを重視するゲームには最適です。

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