1.はじめに
「3D脱出ゲームを作ってみたいけど、どこから始めればいいかわからない…」
そんな方に向けて、この記事では Unityを使った3D脱出ゲームの作り方 をわかりやすく解説します!
脱出ゲームでは、プレイヤーが部屋の中を探索し、アイテムを使ったり、仕掛けを解いたりしながら脱出を目指します。ゲームの基本となるのは、まず 「部屋を作ること」 です。
そこで、今回は 床・壁・天井・ドアを設置して、部屋を作る方法 からスタートします!
Unity初心者でも安心して取り組めるように、 無料で使える3Dモデル を活用しながら、順番に進めていきます。
最終的に ドアを開ける仕組みやアイテムを拾う機能 を追加して、しっかり遊べる脱出ゲームを作るのが目標です!
まずは 3Dモデルを用意し、Unityに読み込んで配置するところ から始めてみましょう!
Unityを触ったことがないという方はコチラの記事から見てみてください!
Unityで3D脱出ゲームを作りたいけど、まずは部屋を作るのが大変ですよね。床・壁・天井・ドアなどの配置を手動で行うと時間がかかります。
でも 「Room Escape Creator」 を使えば、脱出ゲーム向けの部屋を 簡単に作成&カスタマイズ できます!
今回は手作業で部屋を作る方法を紹介しますが、もっとラクに作りたい方はこのアセットもおすすめです。
2. 必要な3Dモデルを用意しよう
脱出ゲームの部屋を作るには、「床」「壁」「天井」「ドア」などの3Dモデルが必要です。自分でモデリングしてもいいですが、すぐに作業を進めるために 無料アセット を活用するのがおすすめです。今回は、無料で使える 「立体屋さん」 の3Dモデルを使っていきます。
📥 立体屋さんのアセットをダウンロードしよう
「立体屋さん」は、シンプルで使いやすい3Dモデルを無料で配布しているサイトです。Unityのプロジェクトにすぐに導入できるので、とても便利です。
💡 検索方法
「立体屋さん 3Dモデル」などで検索すると、公式サイトや配布ページが見つかります。そこから必要なファイルをダウンロードしましょう。
📦 今回使用する3Dモデル
ダウンロードページから、以下の3Dモデルをダウンロードしておきます。
- フローリングの床
- 木目のあるリアルなフローリング。
- 白い壁
- シンプルな白い壁。部屋の仕切りとして使用。
- 天井
- 部屋の天井部分に配置。
- ドア(3種類)
- 脱出ゲームの要となるドア。開閉ギミックを後で追加予定!
- 窓(白)
- 部屋にリアリティを出すために配置。
- ドア用の壁
- ドアをはめ込むための壁パーツ。
このように、部屋の基本的なパーツを準備しておくことで、スムーズに脱出ゲームの制作を進められます。
📂 ダウンロードしたファイルを整理
- ダウンロードしたZIPファイルを 解凍 します。
- 解凍すると、3Dモデルのフォルダが出てくるので、わかりやすい場所に保存します。
- Unityのプロジェクトフォルダにドラッグ&ドロップ して、モデルをインポートします。


これで、Unityの中で3Dモデルを使えるようになりました!次は、これらのオブジェクトを実際に配置して、部屋を作っていきます💡✨
3.おすすめの3Dモデルアセット紹介 🏠✨
Unityで3D脱出ゲームを作るなら、部屋のクオリティを上げるために Unity Asset Store で提供されている 高品質なアセット を活用するのもおすすめです!今回は、脱出ゲームにぴったりな3つのアセットを紹介します。
🏡 1. Top Down Interiors
🔗 アセットページ
ジャンル: ファンタジー / トップダウン視点向け
特徴:
✅ シンプルで見やすいデザイン
✅ 床・壁・家具・装飾品などが揃っている
✅ 2D / 3Dのトップダウンゲームに最適
このアセットは、RPGやアドベンチャーゲームにぴったりな トップダウン視点向け の室内アセットです。パーツが細かく分かれているので、自由にカスタマイズ可能! ピクセルアート風の脱出ゲーム を作りたい人におすすめです。
🏯 2. Japanese Hotel Room
🔗 アセットページ
ジャンル: 和風 / 旅館 / リアル系
特徴:
✅ 日本の伝統的な和室の雰囲気
✅ 畳・障子・木の柱 など、和風テクスチャが充実
✅ 高解像度のPBRマテリアル対応でリアルな質感
「和風の脱出ゲームを作りたい!」という人におすすめのアセット。まるで 旅館や古民家 にいるような雰囲気を再現できるので、日本の雰囲気を生かした 和風ミステリー脱出ゲーム などにピッタリです!
🏚 3. Abandoned Room
🔗 アセットページ
ジャンル: ホラー / 廃墟 / 脱出ゲーム向け
特徴:
✅ 廃墟のようなリアルな部屋を再現
✅ 壁のひび割れ・落書き・汚れた床 などディテールが細かい
✅ PBRマテリアル対応 でリアルな光の表現が可能
このアセットは、ホラー系の脱出ゲーム に最適! 廃墟や 謎めいた雰囲気 を演出できるので、「閉じ込められた古い館から脱出する」 というストーリーにもぴったりです。ダークな雰囲気の演出をしたい場合は、このアセットを使うと一気にリアルな世界観を作れます!
🎮 どのアセットを選ぶべき?
アセット名 | ジャンル | おすすめポイント |
---|---|---|
Top Down Interiors | ファンタジー / トップダウン | 2D/3Dの俯瞰視点のゲーム向け。レトロな雰囲気が好きな人に! |
Japanese Hotel Room | 和風 / 旅館 / リアル | 和室や旅館を舞台にしたゲームに最適!和風ミステリーにおすすめ |
Abandoned Room | ホラー / 廃墟 | 不気味な雰囲気を出したいならこれ!ホラー系脱出ゲーム向け |

どれも Unityで簡単に部屋を作れる アセットなので、自分の作りたい脱出ゲームに合ったものを選んでみてください!💡✨
4.3Dモデルを配置して部屋を作る
さて、Unityに3Dモデルをインポートできたら、いよいよ部屋を作成していきましょう!
ドラッグ&ドロップでオブジェクトを配置し、部屋の形を作っていきます。

1. ヒエラルキーウィンドウに3Dオブジェクトを追加
まずは、床から配置していきましょう。
- インポートした床の3Dモデルを、プロジェクトウィンドウからSceneビューにドラッグ&ドロップします。
- Inspectorウィンドウを使って位置(Position)やサイズ(Scale)を調整します。

2. 壁を配置しよう

次に、壁を配置していきます。
- プロジェクトウィンドウの中から壁の3Dモデルを見つけます。
- ヒエラルキーウィンドウにドラッグ&ドロップして追加。
- **移動ツール(Move Tool)**を使って、壁を床の端に配置します。
- 同じ方法で4面の壁を設置しましょう。
- 必要に応じて、壁の向きを回転(Rotate)ツールで調整します。
Y軸を90°
回転させると、向きを変更できます。
💡 ポイント!
壁の裏面が透過されていることがあるので、向きに注意しながら配置しましょう。
裏面が見えてしまう場合は、回転ツールを使って適切な向きに調整してください。
3. 天井を追加しよう

部屋の完成には天井も必要です。
- プロジェクトウィンドウから天井の3Dモデルを探します。
- ヒエラルキーウィンドウにドラッグ&ドロップ。
- 移動ツールを使い、壁の上部に天井を配置。
- 必要ならスケールツールでサイズを調整しましょう。
4. ドアを設置する

脱出ゲームに欠かせない「ドア」も配置しておきましょう!
- プロジェクトウィンドウからドアの3Dモデルを探す。
- ヒエラルキーウィンドウにドラッグ&ドロップで追加。
- 移動ツールで壁の適切な位置に配置。
- 回転ツールで向きを調整し、ちゃんと開く方向になっているか確認。
💡 ドアの開閉ギミックは次回の記事で実装予定!
今は配置するだけでOKです。
5. 窓を配置する(必要に応じて)

部屋に窓をつける場合も同じ手順で配置します。
- プロジェクトウィンドウから窓の3Dモデルを探す。
- ヒエラルキーウィンドウにドラッグ&ドロップで追加。
- 移動ツールと回転ツールを使い、適切な位置に調整。

ここまでで、床・壁・天井・ドア・窓を配置して部屋の形が完成しました!
部屋の見た目が整ったら、次のステップでは「オブジェクトの管理とライティング設定」 について詳しく解説していきます!
5.Prefabの解除とオブジェクトの整理
部屋のオブジェクトを配置し終えたら、次に Prefabの解除(Unpack) を行いましょう。PrefabはUnityで複数のオブジェクトをまとめて管理する仕組みですが、個別に調整したいときには 解除 すると便利です。
1. Prefabを解除(Unpack)する方法
ダウンロードした3Dモデルの多くは Prefab になっています。そのままだと変更が制限されることがあるため、以下の手順で Prefabを解除 しましょう。
- ヒエラルキーウィンドウ で解除したいオブジェクトを選択します。
- 右クリック → 「Unpack Prefab」 を選択します。
- Prefabが解除され、個別のオブジェクトとして自由に編集できるようになります。

💡 ポイント
- Prefabを解除することで、個別のオブジェクトとして移動・回転・スケールを変更できます。
- 間違って削除してしまった場合はCtrl+Z(Cmd+Z)で戻せます!
2. オブジェクトを整理して管理しやすくする
部屋を作ると、たくさんのオブジェクトが増えて 管理が大変 になります。そこで、空のオブジェクトを作成して整理 しましょう。
✅ 手順
- ヒエラルキーウィンドウ の空白部分を 右クリック。
- 「Create Empty」 を選択し、空のオブジェクトを作成。
- 作成したオブジェクトの名前を「Room」などに変更(わかりやすい名前にする)。
- 床、壁、天井、ドアなどのオブジェクトをドラッグ&ドロップして「Room」の子オブジェクトにする。
💡 ポイント
- フォルダ感覚で使える! まとめて移動や非表示(チェックを外す)が可能。
- オブジェクトの整理が簡単になる ので、今後の作業がスムーズになる。


部屋の基本的なレイアウトが完成したら、次は 照明の設定 をして、もっとリアルな空間を作っていきましょう!
6. ライティング(照明)の設定
部屋の雰囲気をリアルにするために、照明(ライト)を設定していきます。デフォルトの光源(Directional Light)をオフにし、代わりにPoint Lightを使って、天井から部屋全体を照らす方法を解説します。
① デフォルトのDirectional Lightをオフにしよう
Unityの新しいシーンには、最初から「Directional Light(平行光)」が追加されています。しかし、この光は太陽光のようなものなので、部屋の中には適していません。まずはこれをオフにしましょう。
- ヒエラルキー(Hierarchy)ウィンドウで「Directional Light」を選択する。
- インスペクター(Inspector)ウィンドウで「チェックマークを外す」か、「右クリック → Delete」で削除する。
これで、シーンが真っ暗になります。でも心配しないでください!次にPoint Lightを追加して部屋を明るくします。

② 天井にPoint Lightを追加する
Point Lightは「電球」のような光を発するライトで、部屋全体を照らすのにぴったりです。
- ヒエラルキーウィンドウで「右クリック」→「Light」→「Point Light」を選択。
- Point Lightが作成されるので、天井付近に移動させる。
- ツールバーの移動ツール(Move Tool)を使って、部屋の中央の天井付近に配置。
- 「Transform」コンポーネントのPositionを調整して適切な位置に移動させる。
- 例:
Position (X: 0, Y: 2.5, Z: 0)

③ ライトの強さと範囲を調整する
Point Lightをただ置くだけでは、思ったような雰囲気にならないかもしれません。そこで、**光の強さ(Intensity)と範囲(Range)**を調整します。
- Point Lightを選択して、インスペクターウィンドウを開く。
- 「Light」コンポーネントの設定を変更。
- Intensity(光の強さ): デフォルトは
1
ですが、3~5
くらいにすると明るくなります。(この記事では1.5に設定しました。) - Range(光の範囲): デフォルトは
10
ですが、5~7
くらいにして部屋全体がちょうどよく照らされるようにする。(この記事では10に設定しました。) - Color(光の色): 白っぽい光がいい場合はデフォルトのまま。少し暖かみを出したい場合は「薄いオレンジ」系の色に変更。
- Intensity(光の強さ): デフォルトは
④ 影の設定を調整する(オプション)
Point Lightはデフォルトで影を落としませんが、リアルな雰囲気を出すためには影の設定を変更できます。
- Point Lightの「Light」コンポーネントで「Shadows」の設定を変更。
- 「Shadow Type」を「Soft Shadows」にする。(リアルな影がつく)
- 「Shadow Strength」を0.7~1.0の間で調整。(影の濃さを調整)
⑤ ライトの最終調整
ここまでの設定を行ったら、シーンビュー(Scene View)で部屋全体が適切に照らされているか確認しましょう。もし光が強すぎたり、暗すぎたりする場合は、IntensityやRangeを微調整してください。

まとめ
- Directional Lightをオフにする。
- 天井にPoint Lightを追加し、部屋の中央に配置する。
- Intensity(強さ)とRange(範囲)を調整して、ちょうどいい明るさにする。
- 必要ならば影の設定も調整して、よりリアルな雰囲気を作る。

これで、部屋にライトが加わり、リアルな雰囲気が完成しました!ライトの設定次第で、ゲームの雰囲気が大きく変わりますので、色々試してみてください。
7. まとめ
これで、3D脱出ゲームの部屋の基本形が完成しました!お疲れさまでした 🎉
今回の記事では、以下のポイントを押さえながら進めました。
✅ 必要な3Dモデルの準備(床・壁・天井・ドア など)
✅ Unityへのインポート(ドラッグ&ドロップで簡単に追加)
✅ オブジェクトの配置(壁の向きに注意しながら並べる)
✅ Prefabの解除と整理(Unpackして管理しやすくする)
✅ ライティングの設定(Point Lightで部屋を照らす)
Unityプロジェクトでは、最初から「Main Camera」というオブジェクトが配置されています。このメインカメラは、ゲームをプレイしたときにプレイヤーが見る視点を決めるものです。今回は、部屋全体が見えるようにカメラを部屋の中心に配置し、ドアの方向に向けておきましょう。
今回は1つずつオブジェクトを配置して部屋を作る方法を紹介しました。
ですが、脱出ゲームを本格的に作るなら、部屋を簡単に作れるツールがあると便利ですよね?
「Room Escape Creator」 を使えば、プロ並みの部屋を 短時間で作成&編集 できます!
もっと効率的に脱出ゲームを作りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

部屋ができたことで、これからゲームらしい仕掛けを追加していく準備が整いました!
次回の記事では、ドアをクリックして開けるアイテムを作成していきます。
スクリプトを使って、プレイヤーがドアを開ける動作を実装していくので、ぜひ次の記事もチェックしてくださいね!