UnityUnityの使い方

Unityの使い方⑱レイヤーを使ってオブジェクトを管理しよう

Unity

1. はじめに

こんにちは!Unityの使い方シリーズ第18回へようこそ!

Unityを使ってゲームやアプリを作っていると、「オブジェクトが増えすぎて管理が大変!」なんてこと、ありませんか?
そんなときに便利なのが「レイヤー」という機能です。

レイヤーを使うと、ゲーム内のオブジェクトをグループ分けして効率よく管理できるようになります。例えば、「敵キャラクターだけ非表示にしたい」「特定のオブジェクト同士の衝突を無効にしたい」といった操作も簡単にできちゃいます。

初心者でも迷わないように、手順を丁寧に解説していきますので、一緒にレイヤーをマスターしてみましょう! 😊


2. レイヤーの基本を理解しよう

まずは、「レイヤーって何?」というところから説明しますね。

レイヤーとは?

Layerは、Unityでオブジェクトをグループ分けするための仕組みです。
例えば、ゲーム内のキャラクター、背景、UIなどを別々のグループに分けて管理できます。これにより、特定のオブジェクトだけを操作したり、設定を変えたりするのが簡単になります。


レイヤーの初期設定

Unityでは最初から以下のようなレイヤーが用意されています:

  • Default: デフォルトで全てのオブジェクトがこのレイヤーに割り当てられています。
  • TransparentFX: 主に透明オブジェクト用のレイヤー。
  • UI: ユーザーインターフェース用。

これらの初期レイヤーは変更もできますが、プロジェクトごとに新しいレイヤーを追加することで、より細かく管理できます。


レイヤーを使うと何が便利?

具体的にどんな場面で役立つのか、いくつか例を挙げてみましょう:

  1. カメラ設定の最適化
    特定のレイヤーだけをカメラに映すように設定できます。例えば、背景を別のカメラで管理したり、UI専用のカメラを作ったりできます。
  2. 衝突判定の制御
    Unityでは物理演算を使うときに、特定のレイヤー同士の衝突を無効にできます。例えば、味方キャラクター同士がぶつからないように設定することが可能です。
  3. 編集の効率化
    シーンビューで特定のレイヤーを非表示にすると、複雑なシーンでも必要なオブジェクトだけを集中して編集できます。

簡単なイメージ

Layerを「透明なフィルム」と考えてみてください。
それぞれのフィルムに異なる種類のオブジェクトを載せているイメージです。カメラで映すフィルムを選んだり、特定のフィルムだけ操作したりできるので、シーンを整理して扱いやすくなります。




3. 新しいレイヤーを作成してみよう

それでは、Unityで新しいレイヤーを作成する手順を見ていきましょう。
レイヤーを追加するのはとっても簡単なので、安心してくださいね!😊


手順1: レイヤー管理画面を開く

  1. Unityの上部メニューから「Edit」をクリックします。
  2. 表示されたメニューの中から「Project Settings…」を選択します。
  3. Project Settingsウィンドウが開いたら、左側のリストから「Tags and Layers」をクリックします。

手順2: 新しいレイヤーを追加

  1. Layers」セクションを探します。
    初期状態では、デフォルトで「User Layer 8」〜「User Layer 31」が空いているはずです。
  2. 空いている「User Layer」を選んでクリックします。
  3. 任意の名前を入力してEnterキーを押します。
    例えば、「Player」「Enemy」「Background」など、プロジェクトで使いやすい名前にしましょう。

手順3: 作成したレイヤーを確認

  1. ヒエラルキー内のどのオブジェクトでもいいのでクリックして選択します。
  2. インスペクターウィンドウの「Layer」欄を確認すると、追加したレイヤーがリストに表示されているはずです!

注意点

  • レイヤー名は他と被らないように設定してください。同じ名前のレイヤーを作ると混乱の原因になります。
  • レイヤー数には最大32個という制限があります。必要な分だけ作成し、使わなくなったレイヤーは削除または整理すると良いでしょう。

例えば、「Player」というレイヤーを作成したら、プレイヤーキャラクターにこのレイヤーを割り当てます。同じように「Enemy」というレイヤーを作成して敵キャラクターに割り当てることで、カメラや物理演算の設定がもっと簡単に行えるようになります。



4. オブジェクトにレイヤーを割り当てる方法

新しいレイヤーを作成したら、次はオブジェクトにそのレイヤーを割り当ててみましょう!
割り当て方はとてもシンプルなので、ステップを一緒に見ていきましょう。


手順1: レイヤーを割り当てたいオブジェクトを選択

  1. ヒエラルキーウィンドウで、レイヤーを割り当てたいオブジェクトをクリックして選びます。
    (例えば、プレイヤーキャラクターのモデルなど)
  2. 複数のオブジェクトに同じレイヤーを割り当てたい場合は、Shiftキーを押しながら選択します。

手順2: インスペクターウィンドウでレイヤーを設定

  1. 選択したオブジェクトがインスペクターウィンドウに表示されます。
  2. Layer」という欄が見えるはずです。その右にあるドロップダウンメニューをクリックします。
  3. ドロップダウンリストから、先ほど作成したレイヤー(例:「Player」や「Enemy」)を選択します。

手順3: 確認と適用

  1. ドロップダウンメニューを選ぶと「Do you want to change the layer for the selected objects and their children?(選択したオブジェクトとその子オブジェクトにレイヤーを適用しますか?)」というポップアップが表示されます。
  2. 子オブジェクトも含めて適用したい場合は「Yes」をクリックします。親オブジェクトだけ変更したい場合は「No」を選びます。

手順4: 正しく割り当てられたか確認

  1. 割り当てたオブジェクトを再度選択し、インスペクターウィンドウの「Layer」欄を確認します。
  2. 選択したレイヤーが表示されていれば成功です!

ヒント: レイヤーを一括割り当てする方法

  • 複数のオブジェクトを選択して、同じ手順でレイヤーを設定すると、一度に複数のオブジェクトにレイヤーを割り当てられます。
  • 子オブジェクトが多い場合でも、親オブジェクトにレイヤーを設定すれば、子オブジェクトにも同じレイヤーを適用できます(ポップアップで「Yes」を選ぶ必要あり)。

これで、オブジェクトにレイヤーを割り当てる方法はバッチリですね!
次は、レイヤーを使った具体的な活用方法を学んでみましょう! 😊




5. レイヤーを使った具体例

レイヤーを使いこなすと、Unityでの開発がもっと便利になります!ここでは、レイヤーを活用した具体例をいくつか紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。


例1: 特定のレイヤーだけをカメラに映す

Unityではカメラの「Culling Mask」という機能を使って、特定のレイヤーだけを表示できます。

使い方

  1. カメラを選択し、インスペクターウィンドウを開きます。
  2. 「Culling Mask」という項目を見つけます。
  3. ドロップダウンリストから表示したいレイヤーを選択します。
    • 例えば、「UI」レイヤーだけを選ぶと、UI要素だけがそのカメラに表示されます。

活用例

  • 背景専用のカメラを作り、背景だけを映す。
  • UI専用のカメラを作り、ゲームプレイ中のオブジェクトとUIを分離して表示する。

例2: 特定のレイヤー同士の衝突を無効にする

Unityの「Physics」設定を使えば、特定のレイヤー同士の衝突判定を無効にできます。これにより、不要な物理演算を減らし、処理を軽くすることができます。

手順

  1. Unityの上部メニューから「Edit」→「Project Settings」を開きます。
  2. 左側のリストから「Physics」を選択します。
  3. 「Layer Collision Matrix」を見つけます。
    • 表の行と列に各レイヤーが表示されているので、衝突を無効にしたいレイヤーの交点をクリックしてチェックを外します。
    • 例えば、「Player」と「Ally」の交点を外すと、プレイヤーと味方キャラクターがぶつからなくなります。

活用例

  • 味方同士がぶつからない設定にする。
  • デコレーションオブジェクト同士の衝突を無効化して物理演算を減らす。

例3: シーンビューでの編集を効率化する

シーンビューでは特定のレイヤーを非表示にしたり、操作不可にしたりすることができます。

手順

  1. シーンビューの上部にある「Layers」というドロップダウンをクリックします。
  2. 表示したいレイヤーのチェックをオン/オフします。
    • チェックを外すと、そのレイヤーに属するオブジェクトが非表示になります。
  3. 「Edit Layers」でレイヤーごとの操作可否を設定できます。

活用例

  • 複雑なシーンで背景だけを非表示にしてキャラクターの編集に集中する。
  • UIオブジェクトを非表示にしてゲームオブジェクトの配置を確認する。

これらの活用例を組み合わせることで、ゲーム開発がさらにスムーズになります。
カメラ設定や物理演算の制御、シーンビューの整理など、レイヤーを使うことでできることはたくさんあります。慣れるまでは少し大変かもしれませんが、使いこなすとプロジェクトの管理がぐっと楽になりますよ!




まとめ

今回は、Unityの「レイヤー」を使ってオブジェクトを効率よく管理する方法を解説しました。レイヤーを使いこなすと、シーン編集やカメラ設定、衝突判定の制御が簡単になります。これで、あなたのゲーム開発がさらにスムーズになるはずです!

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8. よくある質問(Q&A)

Q
デフォルトのレイヤーを削除できますか?
A

デフォルトのレイヤーは削除できませんが、使わない設定にすることは可能です。

Q
オブジェクトを一括で特定のレイヤーに変更する方法は?
A

ヒエラルキーで複数選択し、インスペクターからまとめて変更できます。

Q
レイヤー数に制限はありますか?
A

Unityでは最大32個のレイヤーを使用できます。