1. はじめに
ゲームを作るとき、「毎回同じ動きや結果」だと、どうしても飽きてしまいますよね。
そこで活躍するのが「乱数(ランダムな数値)」です!
乱数を使えば、敵の出現位置を変えたり、アイテムの種類をランダムで決めたり、プレイヤーに予測不可能な面白さを提供できます。
この記事では、Unityで乱数を使ってゲームにランダム要素を追加する方法を解説します。
「敵をランダムな場所に出現させたい!」、「アイテムドロップをランダム化したい!」という人にぴったりの内容ですよ。
2. 乱数とは?
「乱数」と聞くと、ちょっと難しそうな響きがあるかもしれませんが、実はとってもシンプルなものです!
乱数とは、予測できないようなランダムな値のことを指します。ゲームでは、この乱数を利用して、予測不可能な面白さを作り出すことができます。
乱数が使われる場面って?
乱数は、ゲーム制作で次のような場面によく使われます:
- 敵の出現位置をランダムに設定
例:敵が毎回違う場所から現れる。 - アイテムのドロップをランダム化
例:倒した敵がランダムでレアアイテムを落とす。 - 背景の色や動きの変化
例:オブジェクトの色が毎回違う。 - イベントの発生確率
例:一定確率で特別なイベントが起きる。
Unityで乱数を使う場合
Unityでは、Random
クラスを使うことで簡単に乱数を生成できます。以下のような便利な機能があります:
Random.Range(min, max)
指定した範囲内のランダムな数値を生成します。- 整数:
min
~max-1
(例:Random.Range(0, 10)
→ 0から9までのどれか) - 小数:
min
~max
(例:Random.Range(0.0f, 10.0f)
→ 0.0から10.0までの範囲)
- 整数:

これを活用することで、同じゲームでもプレイするたびに違う体験を提供できるんです!
3. 具体例①:ランダムな位置に敵を生成する
ゲームで「敵をランダムな場所に出現させる」仕組みを作ってみましょう。以下の手順で実現できます!
① シーンの準備
- 空のゲームオブジェクトを作成
- ヒエラルキーウィンドウで右クリック →「Create Empty」を選択。
- 名前を「Spawner」に変更します。
- 敵のプレハブを用意
- 出現させたい敵をプレハブ化しておきます。
(敵のモデルやスクリプトを配置したGameObjectをプロジェクトウィンドウにドラッグ&ドロップすることでプレハブ化できます。)
- 出現させたい敵をプレハブ化しておきます。
② スクリプトを作成
- スクリプトを作成する
プロジェクトウィンドウで右クリック →「Create」→「C#Script」を選択。
スクリプト名をRandomSpawner
とします。 - コードを記述する
スクリプトをダブルクリックして、以下のコードを記述してください。
using UnityEngine;
public class RandomSpawner : MonoBehaviour
{
public GameObject enemyPrefab; // 敵のプレハブを指定する
public Vector2 spawnArea; // 敵を生成する範囲(X軸とZ軸)
void Start()
{
SpawnEnemy(); // ゲーム開始時に敵を生成
}
void SpawnEnemy()
{
float x = Random.Range(-spawnArea.x, spawnArea.x);
float z = Random.Range(-spawnArea.y, spawnArea.y);
Vector3 spawnPosition = new Vector3(x, 0, z); // ランダムな位置を設定
Instantiate(enemyPrefab, spawnPosition, Quaternion.identity);
}
}
③ スクリプトを設定
- スクリプトをアタッチする
- Spawnerオブジェクトを選択して、作成した
RandomSpawner
スクリプトをドラッグ&ドロップでアタッチします。
- Spawnerオブジェクトを選択して、作成した
- プレハブを設定
- Inspectorウィンドウで、スクリプトの「Enemy Prefab」に敵のプレハブをドラッグ&ドロップします。
- 生成範囲を設定
- 「Spawn Area」に生成範囲(例:
X=10, Y=10
)を入力します。
- 「Spawn Area」に生成範囲(例:

④ 実行して確認
- プレイボタンをクリック
- ゲームを再生すると、敵がランダムな位置に出現します!
- 動作を確認
敵が指定した範囲内でランダムに生成されていれば成功です。
ポイント
- 複数の敵を生成したい場合
SpawnEnemy()
をループで繰り返すことで複数の敵をランダムに出現させることができます。
void Start()
{
for (int i = 0; i < 5; i++) // 5体の敵を生成
{
SpawnEnemy();
}
}
- 高さ(Y軸)を変えたい場合
Vector3 spawnPosition = new Vector3(x, Random.Range(0, 5), z);
のようにY軸の範囲を指定することで、立体的なランダム配置も可能です。
まとめ
この記事では、Unityで乱数を使ってゲームにランダムな要素を追加する方法を解説しました。
乱数を使うことで、ゲームの体験に「予測不可能な面白さ」を加えられます!敵の出現位置やアイテムドロップ、背景の色などをランダム化することで、プレイヤーを飽きさせない仕組みを作れるようになりますね。

ゲーム制作のスキルは、アイデアと技術を組み合わせて磨いていくものです。今回の内容をきっかけに、さらに自由な発想でゲームを作ってみてください!
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よくある質問
- Q乱数の範囲を調整できますか?
- A
Random.Range(min, max)
で調整可能です。
- Q乱数で同じ値が出ることはありますか?
- A
可能性があります。ただし、範囲を広くすると確率が低くなります。
- Q乱数を使うと処理が遅くなりますか?
- A
基本的には遅くなりませんが、大量の乱数を一度に生成する場合は注意が必要です。