UnityUnityの使い方

Unityで最適化をマスター!軽量でスムーズなゲームを作る方法

Unity

1. はじめに

Unityでゲームを作っていると、「なんだか動きがカクカクする…」「スマホで動かすと重い!」なんて困った経験はありませんか?
最適化は難しそうに思えるかもしれませんが、ちょっとした工夫で驚くほど軽くなることもあります。

この記事では、Unityを使ったゲームを軽量化し、スムーズに動かすための基本的なテクニックをわかりやすく解説します。
さらに、アセットストアの便利なツールも紹介するので、作業を効率化したい方にも役立つ内容です!

これを読めば、あなたのゲームがもっと快適で楽しくなるヒントが見つかるはずです。ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!

2. Unityの最適化とは?

Unityの最適化とは、ゲームがスムーズに動くように、処理の無駄を減らし、負荷を軽くするための工夫のことです。

たとえば、モデルのポリゴン数を減らしたり、コードを効率よく書き直したりするだけで、パフォーマンスが大きく向上することがあります。

最適化が大切なのは、以下のような理由からです:

  • 動作の滑らかさ: FPS(フレームレート)が上がり、ゲームがカクカクせずに動くようになる。
  • 端末への対応力: スマートフォンや低スペックなPCでも快適にプレイできるようになる。
  • プレイヤーの満足度: スムーズな動作は、ユーザー体験を向上させます。

特にUnityは、モバイルゲームや軽量なインディーゲーム開発にもよく使われるエンジンなので、最適化を意識することはとても重要です。

最適化と聞くと難しそうに思えるかもしれませんが、テクスチャのサイズ調整やライティングの工夫といったシンプルな改善で大きな効果が得られます。

さらに、Unity Asset Storeには、最適化作業を手助けしてくれる便利なツールもたくさんあるので、効率よく進めることもできますよ!

次のセクションでは、具体的な最適化テクニックについて詳しく見ていきましょう!



3. 最適化テクニックの具体例

ここでは、Unityのゲーム開発で使える最適化の具体的なテクニックをいくつか紹介します。初心者でも実践しやすい内容を中心にまとめました!


3.1 ヒエラルキーの整理

Unityのシーンを軽くする第一歩は、「無駄をなくす」ことです。

  • オブジェクトの整理: ヒエラルキーに無駄な空のオブジェクトや未使用のオブジェクトがあれば削除しましょう。
  • 名前付けの工夫: オブジェクトにわかりやすい名前を付けることで、管理が簡単になり、不要な処理を防げます。

ポイント: 不要な空のGameObjectが多いと、シーン読み込みが遅くなることがあります。必要最低限の構成を目指しましょう。


3.2 モデルとアセットの最適化

高解像度のモデルやテクスチャは美しいですが、端末への負荷が高くなります。

  • ポリゴン数を減らす: モデルのポリゴン数を減らすことでGPU負荷を軽減できます。
    • 例: アセットストアの「Poly Few」などのツールを使うと簡単にポリゴンを削減できます。
  • テクスチャサイズの調整: 高解像度すぎるテクスチャは不要なメモリ使用を招きます。
    • 例: 4096×4096のテクスチャを2048×2048や1024×1024に縮小するだけで、負荷が大幅に軽減されます。

3.3 スクリプトの最適化

ゲームのコードが原因で重くなることもあります。

  • Updateの処理を減らす: Update関数を頻繁に使うと、CPU負荷が高くなります。必要最低限の処理だけを実行しましょう。
    • 解決策: コルーチンやイベントシステムを使うことで、特定のタイミングだけ処理を実行できます。
  • オブジェクトプールの活用: 使い捨てのオブジェクトを生成・破棄するのではなく、再利用することでパフォーマンスを改善できます。

3.4 ライトとシャドウの最適化

ライトやシャドウは見た目を美しくする反面、非常に負荷が高い要素です。

  • リアルタイムライトの削減: 動かないオブジェクトには「ベイクドライト」を使用すると大幅に軽くなります。
  • シャドウの品質を調整: 解像度を低くする、シャドウの距離を短くするなどで最適化可能です。

おすすめ:Bakery – GPU Lightmapper」などのアセットを使うと、ライトベイクが高速かつ美しく仕上がります。


3.5 フィジックス(物理演算)の最適化

物理演算は見えない部分で負荷をかけることが多いです。

  • コライダーの種類を適切に選ぶ: 動かないオブジェクトには「Static Collider」を、動くオブジェクトには「Dynamic Collider」を使用。
  • 必要のないRigidbodyを削除: 静的なオブジェクトにはRigidbodyをつけないようにしましょう。

3.6 プロファイラーを使った分析

最適化を進めるには、どの部分が重いのかを知ることが重要です。

  • Unity Profilerの活用: ゲーム中のCPU、GPU、メモリの使用状況を確認できます。
  • Profilerでの分析ポイント:
    • CPU負荷: Update関数や物理演算の負荷を確認。
    • メモリ: アセットがどれだけメモリを使っているかをチェック。



4. ビルド後の最適化

Unityでゲームを開発した後、実際にプレイヤーがプレイする環境に合わせてゲームを最適化することが重要です。
ビルド後の最適化は、ゲームのパフォーマンスを向上させ、ファイルサイズを削減し、快適なプレイ体験を提供するために不可欠です。
このセクションでは、ビルド後に実施できる具体的な最適化方法を紹介します。


4.1 ビルド設定の最適化

ビルドの際に使用する設定を見直すことで、ゲームのパフォーマンスを向上させることができます。

① Quality Settings(品質設定)

  1. Quality Settingsを開く方法
    Unityのメニューから「Edit」→「Project Settings」→「Quality」を選択します。
  2. 設定項目の調整
    • Texture Quality: 高解像度のテクスチャを低解像度に変更すると、ゲームが軽量化されます。
    • Shadow Quality: シャドウの解像度を下げる、またはシャドウをオフにすることで大幅な負荷軽減が可能です。
    • Anti-Aliasing(アンチエイリアス): 値を下げる、またはオフにするとパフォーマンスが向上します。

② Graphics Settings(グラフィックス設定)

  1. Graphics Settingsを開く方法
    メニューから「Edit」→「Project Settings」→「Graphics」を選択します。
  2. 設定項目の調整
    • Render Pipeline: 使用している場合は、ライトやポストプロセスの設定を見直して軽量化します。
    • LOD(Level of Detail): 遠くにあるオブジェクトの詳細度を低く設定することで描画負荷を軽減します。

4.2 プラットフォームごとの最適化

ターゲットプラットフォームによって、最適化すべきポイントが異なります。以下は、主要なプラットフォーム向けの最適化のヒントです。

① モバイル向け最適化

  • テクスチャ圧縮: ASTCやETC2など、モバイル向けに最適な圧縮方式を選びます。
  • 解像度設定: モバイル画面のサイズに合わせて解像度を低めに設定します。
  • フレームレート制限: 無駄なバッテリー消費を避けるために、30FPSまたは60FPSに固定します。

② PC向け最適化

  • グラフィックオプションの追加: プレイヤーがグラフィック品質を変更できるようにします。
  • VSyncの設定: 必要に応じて垂直同期を有効にして、画面のティアリングを防ぎます。

③ WebGL向け最適化

  • ファイルサイズの削減: 不要なアセットやシーンを削除して、ビルドファイルのサイズを軽量化します。
  • Compression Format(圧縮形式): GzipやBrotli圧縮を使用して、WebGLの読み込みを高速化します。

4.3 圧縮オプションの活用

ビルドファイルのサイズが大きいと、ダウンロード時間が長くなり、プレイヤーが離れてしまう可能性があります。圧縮を活用することで、ファイルサイズを効果的に削減できます。

① アセット圧縮

  • Unityの「Texture Import Settings」で、圧縮フォーマット(ASTC、DXTなど)を選択します。
  • オーディオファイルはMP3やVorbis形式で圧縮することでサイズを小さくできます。

② バンドル圧縮

  • Asset BundleやAddressablesを使用し、必要なデータだけを効率的に読み込む設定を行います。

③ ビルド圧縮

  • ビルド設定(Build Settings)で、WebGLなどのターゲットに応じた圧縮形式を選択します。
    • Gzip: 圧縮率が高く、読み込み速度も良好。
    • Brotli: 高い圧縮率を誇りますが、圧縮・解凍速度はGzipよりもやや遅め。

4.4 不要なアセットの削除

プロジェクトに含まれる不要なアセットを削除することで、ビルド後のファイルサイズを軽減できます。

  • 使用していないスクリプトやテクスチャを整理。
  • 「Assets」フォルダを手動で確認するか、「Build Report」を使用して無駄なアセットを特定。

4.5 最適化の効果を確認する

ビルド後に最適化の効果を確認するには、プロファイラーやプレイヤーログを活用します。

  1. Profiler(プロファイラー)を使う
    • シーンの読み込み時間、CPU/GPU負荷、メモリ使用量をチェック。
  2. Build and Runでテスト
    • 実際のターゲットデバイスで動作を確認します。



5. まとめ

Unityでの最適化は、ゲームの動作をスムーズにし、プレイヤーに快適な体験を提供するためにとても大切です。
本記事で紹介したポイントを実践していくことで、軽量でスムーズなゲームを作る第一歩を踏み出せます。


  • ゲーム開発をさらに深く学びたい!
    Unityの使い方や最適化の技術をもっと学びたいと感じた方は、専門的な環境で学ぶのも一つの方法です。
  • ゲーム業界を目指すなら…
    実際にプロの講師から学び、チームでの開発経験を積みたい方には、バンタンゲームアカデミーのような専門スクールがおすすめです。
    初心者からでも、現場で通用するスキルが身につくカリキュラムや実践的な授業が用意されています。

(バンタンゲームアカデミー 資料請求はこちら)


最適化は一度に全て完璧にする必要はありません。少しずつ改善しながら、快適で軽量なゲームを目指しましょう!

6. よくある質問(Q&A)

Q
Profilerで表示される情報が多すぎてわかりません。どうすればいいですか?
A

特に注目すべきポイントは「CPU使用率」「メモリ使用量」「ドローカウント」です。これらを中心に確認しましょう。

Q
Updateを使いすぎない方法を具体的に教えてください。
A

コルーチン(Coroutine)やInvokeRepeatingを使うと、必要なタイミングでのみ処理を実行できます。

Q
モバイル向けゲームでは特に何を気を付ければいいですか?
A

テクスチャサイズの削減、オブジェクト数の最小化、リアルタイムシャドウの使用を避けるなどが重要です。